木更津に太陽光発電所1号基が稼働しています。まだ稼働直後ですが、4ヶ月目の発電状況はどうだったか、チェックしてみます。
予測の97.8%
6月一ヶ月間の発電量実績は、業者予測の97.8%でした。いまのところ予測を上回ったことがなく、その点はちょっとがっかりです。
FIT下での売電事業は、発電量の固定価格全量買取なので、発電量がそのまま売上になります。稼働した3月からの合計で見ると、売上は想定の94.1%となっており、約6%のミスです。
過去の日照量
なぜ想定を下回っているのか。最初に日照時間の実績を見てみます。気象庁は過去の気象データの実績値を公開しており、地域別に、降水量、気温、風向き・風速、日照時間、雪のデータを見ることができます。下記が千葉・木更津のデータです。
18年、19年、20年の3カ年について、プロットしてみます。5月、7月、9月、2月は大きなブレがあることが分かります。また、日照時間と発電量が連動するわけでもないことが分かります。太陽光の強さは日射量と呼ばれ、必ずしも時間だけで決まるものではないからでしょう。
さて、日照時間はなぜこんなにブレるのか。一つの可能性として、降水量の変化が影響しているのではないかと思い、こちらもプロットしてみました。左軸は月間日照時間、右軸は降水量ですが、作図の都合上、マイナスを付けています。-400は400mmの降水があったという意味です。
なるほど、見事に降水量が多いと日照時間が減り、降水量が少ないと日照時間が増えます。相関係数は-0.49。雨さえ降らなければ日照時間は比較的伸びる感じです。
何が発電に影響するか
何が発電量に影響するのか、ちょっと調べてみました。まずは天候が当たるようです。
※発電量が少ない?太陽光発電量の計算式を覚えて原因を解決しよう
- 晴れの日:100%
- 曇りの日:30%
- 雨の日:10%
晴天と曇りではここまで発電量(≒日射量)が変わるんですね。
また、気温も影響するようです。上記のサイトによると、「気温が25度を1度超えるごとに0.5%程度の発電量が落ちる」ということです。夏の気温が高い時期のほうがたくさん発電すると思い込んでいましたが、そうでもないのですね。となると、あり得る気温として35度まで上がると、発電量が5%落ちるということになります。なるほど。
では、日照時間と気温と発電量をプロットしたらどうなるか見てみました。
うーん。なんだか何がどう関係しているのかよく分かりません。やはり、日射量自体をチェックしたほうが良さそうですね。
気象庁の日射量データを見る
気象庁は太陽光から直接光が照射される「直接日射量」の提供もはじめています。こちら、場所こそ札幌、つくば(飯野)、福岡、石垣島、南鳥島の5ヶ所に限られますが、1時間単位、1日単位、1カ月単位で日射量をチェックできます。ここではつくばの日射量データから、2020年4月の1日単位の推移を見てみました。単位は単位は0.01MJ/m2です。
なるほど、天候によって日射量はかなりばらつきがあるのが分かります。これを見ると、季節変動や地域の傾向がベースではありますが、晴れているのか曇りなのか雨なのかが大きく影響している感じです。
2017〜2020年までの4カ年について、4月の月次日射量をプロットしてみました。んー。正直、これでは何がなんだかよく分かりません。
そこでこれをヒストグラムにしてみます。すると、月間でならしてみると、例年ある程度傾向が似ている事がわかります。つまり、500以下の日は毎年変わりますが、月間日数で見るととだいたい9日程度だということです。同じく、2500〜3000の日子もだいたい5日程度です。
日照量や日射量を見ても発電量は変わらないが
まぁ日照量や日射量をチェックしても、これから発電所を買うのならともかく、買ってしまったものはもう調整しようがありません。ただ、どんなメカニズムになっているのかを見ることで、納得感は高まります。
また、ぼくの場合、千葉と北関東の大きく2ヶ所に発電所を建設する計画ですが、やはりある程度場所が違っていると、天候状態についても分散効果が働きそうだという予感もあります。
それにしても、太陽光発電所を持っていると、朝起きて晴天だとすごくハッピーな気持ちになりますね。今日も頑張れよ!と思います。天候とともに生きてる感じです。
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