FIRE、セミリタイアした人にとって、資産運用と同様に重要なのは生活費です。運用が計画通りいっていても、生活費が上がってしまえば生活は続きませんし、生活費が下がるなら、より余裕が出ます。そして、このところ、大きく生活費に影響があったといえば「コロナ」です。
コロナ前とコロナ後で、生活費の状況がどう変わったのか、チェックしてみます。
コロナ前(1〜3月)
リモートワークがちらほら始まったのが2月末、完全移行したのが4月からなので、2020年の1月〜3月を、比較データとして「コロナ前」とします。このときの出費の内訳は次のようになっています。
ちょっとややこしいのは、年の始めということもあり、イレギュラーな出費がけっこうあったことです。
- 確定申告による所得税支払いによって「税・社会保障」が大きく出ました
- 車検のタイミングにあたり、「自動車」の支払いが多くなりました
- 2〜3月末のau PAY10億円キャンペーンにより「特別出費」が多く
このような理由で、本当にイレギュラーが入っています。この分を除いてみましょう。
住宅費の割合がかなり大きいのは玉に瑕。あとはまぁだいたいこんなもんでしょう。
コロナ後(4〜6月)
リモートワークが基本になり、緊急事態宣言でほぼ外出しなくなったのが4月からです。こちらを「コロナ後」(AfterというよりWithの意味ですが)とします。生活費の内訳は次のようになります。こちらはすでに、突発的な出費を除いています。
見たところ、大物の出費はほぼ変わりませんね。しかし、住宅の比率が45%までアップしています。つまり、ほかが大きく減ったということです。
コロナ前と後の比較
まず、もろもろを入れた全体額としては2割減少しました。けっこう違うものですね。さらに、前後を比較してみます。住宅費は当然ながらほぼ変わりません。一方で、医療費や交通費、交際費は大きく減りました。
金額的に最も大きく減ったのは「交通費」です。まぁ当たり前ですね。比率的には88%も減って12%になっています。次に減ったのは「教養・教育費」です。これは子供の塾が休校になり、授業料が一部返還された影響が大きいでしょう。ただし減少率としては45%です。
交際費も、額は小さいですが比率としては77%ダウンと激減しています。また、「趣味娯楽費」も減りました。減少幅は45%です。これら遊行費については、さすがに外出が減ることの影響は大きいことが分かります。
一方で、「衣服美容」はさほど減らす、ダウン幅は12%。これはもともとあまりお金をかけていないせいでしょう。「水道光熱費」は上昇したかとおもいきや、10%ダウンしています。これは季節要因の影響もあるのでしょうね。「食費」は外食がなくなったことと、食材を買い込むことの差し引きで3%ダウンです。
通信費はわずかに上昇し6%増でした。これはコロナの影響というより、自然なブレだと思われます。
コロナ対策費
さて、よく言われるコロナ対策、リモートワーク対策のための費用はどうだったのか、これも振り返っておきます。
ぼくの場合、幸いなことに昔から書斎コーナーがあり、ちゃんとした椅子もあるので、家具への投資は不要でした。PC環境も、ふと数えると、5台も。モバイル向けのPCも含みますが、まぁ十分です。ネット環境も光回線(だけど遅い)ですし、環境的にはリモートワークレディでした。
かなり費用がかさんだのが、実は書籍費です。これは図書館がコロナの影響で閉まってしまい、読むのための本をメルカリとKindle中心に爆買いしました。
またこの状況が長く続くようなら、衣服費はかなり落ち込むかと思います。一時期はかなりお金をかけていましたが、今はユニクロで十分ですしね。
そんなわけで、まとめてみると、まぁ当たり前だよねという感じの減り方でした。特別な気付きがあったというほどではありませんが、こんな感じだったということで。