FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

孤高の高配当 ARCC ポートフォリオ紹介(9)

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不定期連載のポートフォリオ紹介、第9回はARCCです。一般にはあまり馴染みがない銘柄だと思いますが、これは米国のBDC企業「Ares Capital(エイリスキャピタル)」という企業の株になります。現時点の時価でポートフォリオ内シェアで、Facebookに次ぐ額を占めています。

  1. S&P500 ETF IVV
  2. Amazon テンバガー銘柄
  3. 新興国 ETF EEM
  4. ゴールド 金
  5. 全世界株式VT
  6. 総合債券ETF BND
  7. 未来の勝者Google
  8. 今でもチャレンジャーFacebook

ARCC BDCとは?

BDCとはBusiness Development Companyのこと。中小企業に対して融資や出資を行う企業です。いわば、ベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファンドのような企業です。そのトップ企業がARES CAPITALです。

 

BDC企業とくくられるのは、REITなどのように一定の制約のもとで法人所得税を免除される仕組みになっているためです。主な制約としては「利益の90%以上を配当すること」など。そのため、内部蓄積資本からの再投資が行いにくく、得た収益をそのまま投資家に還元する形の企業になります。

 

詳細はこちらの記事に。

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配当は9%超え、株価も右肩上がり

得た収益をそのまま配当に回すため、当然高配当です。しかも日本のJ-REITなどとは異なり、9%を超える配当利回りだというのが特徴です。2006年からの配当実績を見てみましょう。

 

上から、株価、1株配当額、配当利回りです。1株配当額は右肩上がりで連続増配。そして株価も上昇を続けており、配当利回りも安定しています。

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上のグラフだと、リーマン・ショック時の配当利回りが40%を超える異常値になっているので、直近5年の数字もみてみましょう。はい。コロナショックで株価は下落しましたが、配当額は変わらず。配当利回りは11%に至りました。

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コロナショックまで売り上げは年率14〜15%程度で成長しており、最終利益もある程度安定しています。2020年初頭はコロナ禍で最終赤字となりましたが、復活を遂げています。

 

EPS(1株あたり最終利益)の推移を見ると、リーマンショック時に2四半期連続で大きな赤字を出しましたが、その後すぐに復活。コロナショックでも1四半期だけ大きな赤字となりましたが、すでに四半期ベースではEPSは過去最高水準まで戻っています。

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なおARCCの投資先や、リスクについては下記の記事にまとめました。

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ARCCとの出会い

ぼくがARCCのことを知ったのは、2017年のこと。下記の玉川陽介氏がWebのインタビューと書籍で紹介しているのを見て関心を持ったのがはじめでした。 

海外ETFとREITで始める インカムゲイン投資の教科書

海外ETFとREITで始める インカムゲイン投資の教科書

  • 作者:玉川陽介
  • 発売日: 2015/01/09
  • メディア: Kindle版
 

日本株では高配当銘柄といっても5%がいいところ。そんな中、平均9%の配当利回りとは凄まじい……と感心し、さっそく買い付けました

  • 17年3月 17.27ドル ☆大規模に買付
  • 17年4月 17.37ドル
  • 17年5月 16.6ドル
  • 17年10月 16.47〜16.54ドル ☆大規模に買付
  • 17年11月 16.17ドル  ☆大規模に買付

結果、平均買付単価は16.3666ドル。その後配当を享受しながら株価も上がり続け、19ドルに達した直後に起こったのがコロナショックです。なんと9.13ドルまで下げるという暴落でした。

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しかしその後順調に株価は回復し、S&P500やダウ平均などと同様に、現在は18.17ドルまで回復しています。やっと株価も含み益状態。そしてこの間ずっと9%超の配当をもらっているわけで、狙い通り美味しい銘柄です。

累積利益

過去17回の配当を受け取っており、4年間の累計額は現在のARCC評価額の21.9%にものぼります。なお、下のグラフで凹んでいるところは減配だったのではなく、追加配当が別途あったものです。

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配当利回りを単純に年あたりにすると5.5%ですが、これは表面配当額7.66%に対して28.3%の税金がかかっているからです。そうです。米国株からの配当は現地で10%課税されたあと、それに対して国内で20.315%の課税がされるからです。これを掛け算すると28.3%になります。また、現地の10%課税は確定申告の外国税額控除によって取り戻すことができます。

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配当の魅力

ぼくは基本的に高配当企業へは投資しません。それは配当額について経営者の意向が強く、業績に連動せずに出されることがほとんどだからです。しかも高配当という支えがあるために、業績が悪くなっても株価が下支えされ、逆に株価を歪めてしまう嫌いがあると思っています。しかも、税金的に配当は不利になります。

 

でもシーゲル教授は言いました。「ショー・ミー・ザ・マネー!」、金を見せろ、と。企業の決算書が恣意的に創造されたものであることは誰もが知っていますが、持っていないキャッシュを配当することはできません。

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この2つを併せて考えると、経営者の意向に関係なく利益のほぼすべてを配当に回す、REITやBDCという企業は素晴らしいと思いませんか。しかもその利回りが9%超です。

 

考えてもみてください。現時点の時価ベースで、直近1年間の配当額は表面で8.8%です。株式の期待利回りは何パーセントでしたっけ? 保守的に6%、強く見て8%くらいですね。実際S&P500の2000年からの年平均リターンは、配当再投資で7.37%、配当なしだと5.31%です。

 

ARCCとS&P500(IVV)のパフォーマンスを比較すると、次のようになります。2004年からのデータで、ARCCはボラティリティこそS&P500の2倍近い動きですが、リターンでは1ポイントほど上回っています。

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ARCCの今後

そんなわけで、ARCCは債券系には分類されますが、中小企業への貸付がメインということもあり、リターンの源泉は信用スプレッドです。つまり、市況の影響をモロに受けるわけで、値動きは株式と似てきます。米国株との相関は0.69です。

 

またボラティリティは株式の倍近く、そのせいもあって、米国株インデックスを超えるリターンを生み続けています*1

 

このような性質のため、追加投資はせず、たんたんと配当を受け取りながら、受け取った配当は株式へ再投資する。そんなスタイルで保有継続の予定です。

  1. S&P500 ETF IVV
  2. Amazon テンバガー銘柄
  3. 新興国 ETF EEM
  4. ゴールド 金
  5. 全世界株式VT
  6. 総合債券ETF BND
  7. 未来の勝者Google
  8. 今でもチャレンジャーFacebook

*1:そうはいっても2017年からのリターンを見ると、S&P500があまりに強く、S&P500のCAGR15.31%に対し、ARCCは11.13%。結果的にはS&P500を買ったほうが高リターンという結果ではありましたが。