今回は「Fund of the Year 2020」投票と、ポートフォリオ紹介のセット記事。ぼくのポートフォリオ内でだいたい5番目にシェアが大きい「VT」です。こちらは、全世界株式に投資する定番のETFです。
- S&P500 ETF IVV
- Amazon テンバガー銘柄
- 新興国 ETF EEM
- ゴールド 金
- 全世界株式VT
- 総合債券ETF BND
- 未来の勝者Google
- 今でもチャレンジャーFacebook
- 孤高の高配当 ARCC
- 北米除く先進国インデックスのEFA
- ワールドコンピュータ、Ethereum
全世界47カ国の8000銘柄に投資
インデックス投資では、さまざまな株式に分散して投資するのが基本ですが、中でも全世界の株式に投資してしまおうというのが、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFのVTです。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動しています。全世界株式インデックスには、有名所が2つあって、もう1つはMSCI All Country World Index(ACWI)。通称アクゥイ。中大型株中心のACWIに対して、FTSEの特徴は小型株も含んでいること。世界で取引可能な株式の約98%をカバーしているということです。
ACWI連動の全世界株式インデックスファンドは、「eMAXIS Slim全世界株式」や「iシェアーズMSCI ACWI ETF」「たわらノーロード全世界株式」などいくつかありますが、FTSE連動は意外に少ないようで、国内だとVTをベースにした「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」が有名なくらい。本当に広く分散して投資してくれるという意味で、貴重なファンドです。
経費率は0.080%
低コストで有名なバンガードらしく、経費率も年率0.080%。100万円預けて年間800円という、本当にこれでいいんですか? というくらいのコストです。
eMAXIS Slim全世界株式は、信託報酬0.10397%ですが、売買委託手数料などの隠れコストも足した実質コストは0.183%だという試算です。実質VTを買い付けている楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、信託報酬0.193%ながら実質コストは0.261%まで上がるそうです。コストだけを見ると、VTが最強だということが分かります。
※【2020年 最新版】「インデックスファンド」コスト比較ランキング!信託報酬・実質コストがもっとも安いファンドは?
現在のところS&P500に負け
パフォーマンスでいうと、残念ながらS&P500に負けています。2009年の設定来のでは、年平均リターンでも、ボラティリティでも、最大ドローダウンでもS&P500のほうが上。いかに米国市場が強い10年だったかが分かります。
ただし、だからこそ今後の伸びが期待できるのではないかと、確信度60%で考えています。
意外に高い分配金
株価の上昇は、日本・欧州・新興国を含んでいるために今ひとつですが、意外なことに分配金利回りでは上回っています。下記は、VTやVTIは値上りだけでなく分配金もかなりあるから。
高配当株ETFのVYMの分配金が大きいのは分かるとして、米国株インデックスのVTIに比べても高い分配金利回りです。もっとも、配当を非課税で再投資してくれる投資信託とは違い、ETFは現金で受け取ってしまうので、分配金がもらえるよりも株価が上昇してくれたほうがよかったりはします。
しかもVTの場合、現地と日本の二重課税で、30%近くを税金で持っていかれるのでなおさらです。ちなみに、NISA口座なら現地課税の10%のみ。一般・特定口座なら確定申告時に外国税額控除を行うことで現地課税分を取り戻ることができます。
VT買い付け遍歴
とはいっても、VTを買い始めたのはそれほど昔ではありません。2015年から複数回買い続け、今回のコロナ禍でも、唯一買い増しした株式クラスです。
- 2015年10月 59.87ドル (一般口座)
- 2015年11月 57.78ドル (一般口座)
- 2016年1月 52.80ドル (NISA口座)
- 2016年12月 60.14ドル (NISA口座)
- 2020年3月 62.95ドル (特定口座)
- 2020年4月 66.34ドル (特定口座)
2020年11月現在の株価は82.28ドル。まぁ安定して含み益が乗っていますね。
唯一、安心して何も考えずに買い付けられるアセット
VTの最大の魅力は、各アセットクラスの中で最も期待リターンの高い株式に、これ以上ない全世界分散で投資できる点です。債券や金などほかのアセットクラスとのバランスをどうするかは考えるところがありますが、こと株式に関しては、安心のVTです。
魅力的な個別株を物色して購入する可能性はありますが、やはり株式のメインはVT。今後も株式の買い増しをするなら、基本はVTになります。
そんなわけで、「Fund of the Year 2020」でも、全力でVTを推させていただきました。世の中の流行は、米国株推しになったり、レバレッジ推しになったりとコロコロと変わりますが、いつまでもどこまでも安心確実なのはやはりVTですね。