後発のバーチャルプリペイドカードサービス「TOYOTA Wallet」が突如大キャンペーンです。上限なし、期限未定の1.5%キャッシュバック。活用法と注意点をまとめました。
※修正あり:コメントでidumistさんに、誤りの指摘をいただきました。idumistさん、ありがとうございます!
TOYOTA Wallet
TOYOA Walletはトヨタ自動車系列のトヨタファイナンシャルサービスが提供するバーチャルプリペイドサービスです。要は、Kyashや6gram、またメルペイのようなもので、キャッシュカードや銀行口座から入金し、それをクレジットカード番号、iD、コード決済で利用できます。
- クレジットカード番号 Mastercard
- iD/Mastercardコンタクトレス
- コード決済 銀行Pay
銀行PayはGMOペイメントゲートウェイが開発したシステムで、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、横浜銀行などが導入しています。裏側の基盤は同一でも、アプリは銀行によって異なっていて、さらに加盟店も共通ではなかったりします。
ちなみに、この銀行Payと、Bank Pay(J−Debit提供)、J−Coin Pay(みずほ銀行提供)はそれぞれ違うものなので、注意ですね。いまのところ、キャンペーン実施時以外にはほとんど使い道がないサービスです。
TOYOTA Payはクレジットカードからチャージできるのが特徴です。利用できるカードは、Visa、Mastercard、そしてトヨタのTSCカードだけ。そして3Dセキュアが必須です。以前は、TOYOTA Walletを経由するとVisaブランドからau PAYにチャージできためお世話になりました。
キャンペーン概要
さて今回のキャンペーンです。概要と注意点は次のようになります。けっこうシンプルで制約が少なく、落とし穴がない内容で好感が持てます。
- iD、Mastercardコンタクトレス、Mastercard番号(オンライン)が対象
- つまり、銀行Payは対象外
- 期間は4月13日から終了日未定
- ポイントではなくキャッシュバック
- 利用個別ではなく月額利用金額の1.5%をキャッシュバック
- 付与は翌月10日以降順次
- 還元上限なし(チャージ上限はあり)
コード払いの還元が、「200円で4ポイント」みたいなちょっとせこい方法だったり、使い勝手が微妙なポイントだったりするのに対し、月間集計だし、キャッシュバックだしと、なかなか悪くない還元です。
※追記:月額集計ではなく、個別計算の可能性があります。支払時の明細に、個別に記載されるようです。ちなみに小数点は切り捨て
また、月間チャージ上限が30万円となっているので、実質的な還元上限は最大で月間4500円です。
期限は「未定」となっており、いまのところ使い続けられる模様ですね。そして、1.5%は破格です。Kyash登場当時の1%還元を思い出します。
還元三重取り
今回のTOYOTA Walletの真骨頂はここからです。ポイント三重取りが可能だからです。流れは次のようになります。
- クレジットカードからKyashにチャージ(カードのポイント)
- KyashからTOYOTA Walletにチャージ(Kyashのポイント)
- TOYOTA Walletで支払い(1.5%還元)
まずはKyashにチャージします。KyashはVisa/Mastercardからチャージ可能なので、下記のようなカードが候補になるでしょう。
- 楽天カード 1%還元
- リクルートカード 1.2%還元
リクルートカードはポイントが付与される電子マネーへのチャージに月間3万円の制約があるのですが、Kyashへのチャージならば無制限です。
Kyashは度重なる改悪の結果、現時点では次のような制約と条件になっています。
- 金額を決めてのカードからのチャージ(都度入金)は2月4日に終了
- 利用額を自動的にクレカにチャージする自動入金はOK
そして、還元額は0.2%、月間還元上限はわずか100ポイントです。下記の表の「Kyash Card Virtual」にあたります。
とはいえ、月間2万円5万円までは間にKyashを挟むだけで一応100ポイントがもらえる感じです。
そしてKyashからTOYOTA Walletにチャージです。これは、Kyashが3Dセキュアに対応したことで可能になりまた。ほとんどのプリペイドカードは3Dセキュアに対応しておらず、そのためTOYOTA Walletへチャージできなかったのですが、Kyashからのチャージは確認が取れています。
これで三重取り。2.9%還元です。ちなみに、TOYOTA Walletは初回500円のチャージで1000円プレゼントも実施中。何はともあれ作っておくのが吉ですね。
2.9%還元
さて、リクルートカード(1.2%)→Kyash(0.2%)→TOYOTA Wallet(1.5%)と経由することで、実に2.9%還元となります。
ただし、Kyashは月間5万円までの上限があるので、それを超えると2.7%にダウンですね。Kyashを間に挟んでも月間100円しか戻ってこないので、これは省くのもありです。4月中はVisa LINE Payカード(LINEクレカ)が3%還元中なので、こちらの出番はあまりありませんが、5月に入ると、2.7%はかなりの高還元です。
ただし以下のリスクには要注意です。
- リクルートカードからKyash/TOYOTA Walletへのチャージでポイントが付かなくなる可能性
- KyashからTOYOTA Waletにチャージできなくなる可能性
- 現在期間限定無料となっているTOYOTA Walletへのクレカチャージが有料になる可能性
リクルートカードは現在「電子マネーチャージ」はポイント加算対象外となっていて、一部の電子マネーを例外としています。ただしプリペイドカードへのチャージが増えれば、これも塞がれるかもしれません。
Kyashはスピーディにサービスの改悪が行われる可能性が常にあります。
TOYOTA Walletは下記のようにSMBC系列、トヨタファイナンス以外のカードからのチャージには204円の手数料を課しています。現在は手数料無料対応中ですが、いつ有料になるかも分かりません。
無理に三重取りしなくても
三重取りは面倒だよ、と思う人もいるかもしれませんが、ここはKyashの自動チャージが秀逸です。TOYOTA Wallet側でチャージボタンを押して金額を入力すると、自動的にKyashに請求が行き、Kyashからはリクルートカードに請求が行って、裏側で自動的に処理が完了するのです。複数のカードが挟まっていることを、ユーザーは意識する必要がありません。
もっとも、間にKyashを入れても最大で月間100円ですから、リクルートカード(1.2%)→TOYOTA Wallet(1.5%)の合計2.7%にとどめておくという選択肢も現実的です。
従来、プリペイドカードはブランド変換には使えても、3Dセキュア非対応などの制約から、プリペイドカード→プリペイドカードはほとんどあり得ませんでした。今回、ここまでのルートが動くのはけっこう衝撃的です。
ちなみに、LINEクレカはTOYOTA Walletへのチャージではポイントが付きません。両者とも裏側はSMBCカードらしく、そのあたりはしっかり見ているようです。また、伝説の高還元カードであるリクルートカードプラスは、JCBブランドのみのため、やはりチャージできず。
あとはポイントこそ付かないものの、LINEクレカから還元付きでチャージできる6gramです。残念ながら、6gramは3Dセキュア非対応なのでTOYOTA Walletにチャージできず。こちらもちょっと惜しい感じですね。Kyashから6gramへはチャージできるのですが、6gramからKyashへはできないのです。
また今回、さらにTOYOTA Walletからau PAYにチャージして+0.5%の四重取りも検討したのですが、このチャージはすでに塞がれていたんですね。。。パズルパズルという感じですが、ルートを塞がれる前にいろいろと試しておきたいものです。