日興証券が新たにFXサービスを始めたようで、キャンペーンを実施中です。その内容は、わずか1000通貨の新規取引で5000円というもの。確かに簡単でした。
5000円ゲットの条件
このキャンペーン、要は口座開設すればもらえるよって類いのもので、ただ一応取引条件があります。「簡単な条件で全員もらえる」とあるように、確かに簡単でした。条件は下記の通りです。
- 日興FX口座開設
- 1000通貨の約定
- 1月17日から4月1日まで
- 付与は、4月下旬に日興MRFに
日興証券口座があれば即時開設
日興FXの口座は、日興証券の口座があれば、簡単に開けます。合計20問程度の質問に答えるだけで、書面提出などもなく、即時口座開設完了です。
資金は日興証券の預かり金から、FX口座に入金でき、それを証拠金として取引できます。一応預かり金からの入金は翌営業日扱いになるようなのですが、「入金予定」であってもそれを証拠金として取引できます。要は、実質すぐに取引できるということです。こういうややこしさが日興にはあります。
米ドルで取引
ドル円のスプレッドは0.15銭の原則固定。これはキャンペーンなどを除けば、主要FXと比べても最狭かも。1000通貨の取引ならわずか1.5円なので誤差にもならないレベルのスプレッドです。
今回、1000通貨を約定させればOKなので、スプレッドが狭いドルを使い、数量10で売りか買いを実行。最大レバ25倍と考えると、証拠金は最低4600円もあればOKなので、ロスカット確率と短期売買であることを考慮すると、1万円も入れれば十分でしょうか。
取引画面は下記の感じ。PC版ですが、これスマホ版もあるのかな? 正直10年前のUIと色使いという感じで、スマホ証券が提供するFXサービスとは隔世の感があります。まぁかっこいいUIだから使いやすいとは限らないんですけど。
ささっと1000通貨売って、1分後くらいに決済注文を入れて終わり。数円くらい儲かったり、数円くらい損すると思いますが、これは5000円ゲットに付随する手間賃です。
FXにハマらないように
最近、日興証券だけでなく松井証券もFXに力を入れていたりして、いまさらのようにFX参入の話を聞きます。どうやら、仮想通貨に比べて参入が容易で、システムもこなれている一方で、顧客基盤のあるところが始めれば一定のユーザーの参加が見込まれるようです。
そして、ユーザーが参加すれば、確率論的に利益が得られる。というか、国内FXは基本的に全部相対取引で、レートを提示するのもFX業者です。この相対取引とはDD方式ともいわれ、要するに投資家の利益はFX業者の損であり、投資家の損失がFX業者の得になるという構造にあります。
どういうことか。株式取引などでは、証券会社は注文を仲介するだけで、投資家と投資家が売買します。投資家の敵は別の投資家であり、証券会社は仲介手数料をもらうビジネスなのです。ところがFXの場合、投資家の敵はFX事業者です。この構造があるために、手数料であるスプレッドを極端に小さくしても儲かるわけです。別の言い方をすれば、証券会社がFXで出している利益の分だけ、投資家は損失をくらっていることになります*1。
ちなみに、国内FX業界の利益はこんな感じです。GMOクリック証券とDMM.com証券はFX以外も含んでいますが、例えば外貨ex by GMO(旧YF!FX)は経常利益30億円超え。なるほどFX事業は儲かるものですな。
FX会社別営業収益(売上高)・利益比較|WE LOVE FX
*1:正確には、カバーに出している部分は利益にはならないわけですが、実際のところFX事業者はどのくらい飲んでいるんでしょうね。時間があれば、計算してみたいです