梅雨の時期は住民税がやってくる憂鬱な季節なのですが、今年はなんと「予定納税額通知書」という、見慣れないものが届きました。これはいったい何で、どんな対応をすればいいのでしょうか?
予定納税とは
予定納税とは、普通は年が終わってから計算して支払う税金を、見込みで先に払えという制度です。早く収めるからといってその分金利が付いたり特典があるわけでもなく、前払いせよ、というものです。
そして、前年の申告納税額が15万円以上の場合にこの紙が来て、3分割で支払えということになります。「前年の申告納税額」というのは、前年の確定申告で支払った額ではないことには注意が必要です。
フリーランスとかだと、事業所得に対する税金がメインなので、ほぼイコール。ただ、山林所得、退職所得、譲渡所得、一時所得、雑所得などがある場合、ちょっと計算が変わります。
前年分の課税総所得金額および分離課税の上場株式等に係る課税配当所得等の金額に係る所得税額(除外所得の金額がある場合には、除外所得の金額がなかったものとみなして計算した金額とします。また、災害減免法の規定の適用を受けている場合には、その適用がなかったものとして計算した金額とします。)から源泉徴収税額(除外所得の金額に係るものを除きます。)を控除して計算した金額および当該金額の復興特別所得税額の合計額が予定納税基準額となります。
上記(1)または(2)の予定納税基準額が15万円以上になる人は、予定納税が必要になります。予定納税額は、所轄の税務署長からその年の6月15日までに、書面で通知されます。
というわけで、いろいろややこしい。ただ、こんな税金を前払いなんてしたくありません。というわけで、ちょっと調べてみたら、「減額申請書」という方法がありました。
減額申請書
上記の国税庁のページには、「見積額が予定納税基準額よりも少なくなる人は「予定納税額の減額申請書」を提出して承認されれば、予定納税額は減額されます。」と記載があります。
予定納税は見込みで税金を払えという制度なので、今年は税金が減りますということを書面で伝えれば減額されるというわけです。提出する書類はこちら。
まぁそれなりにいろいろと書くところがあります。そこで、税務署に連絡して、何をどう書けばいいのか聞いてみました。
ぼくの場合は企業やフリーランスではなく、会社員という立ち位置なので、一般通念としては所得税は源泉徴収されて最終的に年末調整されるという建て付けです。つまり確定申告によって支払うわけではありません。しかし、昨年は株式売却益が多量に出てしまい、損失ですべてを消し込めませんでした。そのために、予定納税の紙が来たわけです。その前提で。
- 予定納税額の欄には、書面記載の数字を転記。申請金額にはいずれも0を
- 「減額申請の具体的理由」には、昨年は株式で一時的に所得があって確定申告した。通常は年末調整を行うので確定申告は不要と書けばいい
- 添付書類は不要。昨年の源泉徴収票もいらない
- 計算書も未記入でOK
だということでした。
ネットを調べると、どんなときでも計算書を書けと言われた人もいるようなので、このあたりは税務署ごとの裁量なのかもしれません。
注意点としては唯一、7月15日までに届かないとダメだということ。また、送付した書面が認められたかどうかは、認められた場合は手紙が来るのだそうです。
まぁこれで一安心。固定資産税も4回分割払いで絶賛支払い中だし、住民税も絶賛支払い中なので、これ以上の税払いは勘弁してほしいところです。