FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

なぜぼくは寄付に目覚めたのか(1) EAが背中を押した

寄付に目覚めました。これまでロジカルには「寄付をするべきだ」と理解しながらも、ずっと感情面で寄付に至ることができませんでした。なぜ論理的に寄付を行うべきなのか、そして何がぼくの感情を動かしたのでしょうか。

EAが背中を押した

何が僕の背中を押したかというと、EA=効果的利他主義の人たちの考え方です。もしEAについて全く知らないという人がいたら、下記のTEDの動画が最もポピュラーだと思います。


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冒頭、ピーター・シンガーは、2歳の女の子が、車にひき逃げされ、さらに通行人が次々とスルーする動画を見せます。

「あなたならどうしますか? 放っておきますか? それともなんとかしますか?」

当然会場の人たちは「私なら見捨てない。助ける」と答えるのですが、対するピーター・シンカーの答えが強烈です。

自分を過信する前に、こちらをご覧ください。ユニセフのレポートによると5歳以下の650万人の子どもたちが、予防可能な貧困に起因する病気で命を落としています。毎日1万9000人が亡くなっています。道端で。

(引かれた子供を)無関心に通り過ぎないことを誇れるでしょうか? 彼らが遠くにいるから仕方ないですか。私は道義的に大きな違いはないと思います。

眼の前で倒れている子供を救うのは当然だけど、見えないところで倒れている子供なら無視してもいいのでしょうか? 前者を見捨てるのは非道だけど、後者なら仕方がないのでしょうか。

 

これを見たとき、目頭が熱くなるとともに自問しました。ぼくは幼い子どもたちが死んでいくのを、目につかないからという理由で無視しているんじゃないか?

 

EAとは、科学的なデータと論理に従って、最大多数の幸福を実現するために行動しようという哲学です。自分自身がボランティアなどに携わることはもちろんいいことですが、もし代わりに寄付ができるなら、自分は高収入な職について多くの寄付をすることで、より多くの命を救えると、論理的に結論します。

 

もし稼げるなら、稼いだ金を寄付するほうが、自分がボランティアをするよりも効果が大きいというのです。そのためにEA主義者は金儲けを志向します。寄付するために稼ぐ=Earn to Give のです。

もともと、効果的利他主義については知っていて、『効果的利他主義宣言』を読んだのは2018年の冬のことでした。ただこのときは、理屈としては興味深いなと思ったくらいで、自分自身がEA的に行動しようと思うところまではいかなかったのです。

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しかしFTX創業者のサム・バンクマン・フリードがEA主義者だと知り、寄付額を増やすためにFTXを創業したと知って、なるほどこんな生き方があるんだと刮目しました。背中を押してもらった形です。

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また、資産形成期から取崩期に入ったのも考え方の変化です。資産形成期はお金を貯めるタイミングなので、何かに使う余裕があったら一刻も早くFIに達したいと思っていました。ところが、いざFIに達してみると今度はどう使うか? という難問が押し寄せます。

 

その一つの解が寄付だったわけです。

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