よく、優待クロスはノーリスクなんていいますが、それは操作ミスをしない場合の話。そして操作ミスに含まれるのかは分かりませんが、仕組みをよく理解しないままトライして失敗することもよくあります。今回は空売り価格規制にやられました。
神戸物産7000株が買いだけ約定!
今回何がおきたかというと、10月末の優待クロスの作業でのミスです。10月の優待クロス銘柄には、業務スーパーで有名な神戸物産というものがありまして、100株、1000株、2000株とけっこうな保有株式数でも見合った優待がゲットできます。
2000株は少し率が悪くなるので、今回は1000株を7名義、合計7000株クロスすることにしました。しかも大して逆日歩もつかないので、制度信用で凸撃です。
優待クロスは、売りと買いを同値で約定させるため、寄付きなどの板寄せタイミングで成行注文を出します。ところが世の中には空売り価格規制というルールがありまして、個人投資家の場合、51単元以上の空売り注文については成り行き注文ができません。
ただ、これも簡単な回避方法があって、成行き注文の代わりに指値を入れればOKなのです。 始値よりも安い価格で指値売りを入れておけば、基本的に始値で約定してくれます。指値というのは、「入れた値段よりも有利な価格で約定を許容する」という指定方法だからです。
3802円の終値に対して3200円で指値注文
というわけで、3802円の終値が付いた神戸物産について、3200円の指値で売り注文を入れました。翌朝の寄付きで、3200円以下の値段にならない限り、成行と同じように、寄付価格で約定すると踏んでのことです。
ところが、先ほど買い戻し注文を出そうとしてびっくり。なんとショートポジションがないじゃないですか! あれ?と思って約定一覧を見ると、注文が朝8時に失効しています。
理由は空売り価格規制だということ。なんだこれは??
終値から10%以上低い価格での注文は自動失効
よくよく見ると、これは空売り価格規制にひっかかっていたのでした。空売り規制にはトリガー抵触というややこしい仕組みがあって、トリガー抵触銘柄は規制され、銘柄は東証が公開しています。
ところがトリガー抵触していない銘柄でも、トリガー価格以下の信用売り指値は失効するのです。なんだって! トリガー価格とは基準価格から10%以上下の価格を刺します。
トリガー価格での注文は、取引所のチェックが入って自動的に失効します。つまり3802円の10%下、3421円よりも高い価格で指値を入れなくてはいけなかったのでした。
とか書きながら「あれ?これ昔もしらべたことあるなぁ?」と思ってブログを見返すと、ありました!楽天で大口優遇更新しようとして、トヨタを8700株クロス注文を出したら、指値価格が低すぎてやっぱり自動失注していたのです。
このときも1500万円のポジションが裸ロングになってしまいキモを冷やしたんですが、また同じミスをするとは。。。。今回は3800円が7000株で2700万円相当。しかも、失注に気づかず、場が閉まるまで放置するという体たらく。ほんとダメダメですね。
事故は慣れたころに起きるといいます。特にこういった大型の注文は、失注確認が行われる朝8時過ぎに見直して、再注文するくらいの余裕を持つことが大事です。あー、今回の偶然デイトレポジション2700万円が、無事にポジションクローズできますように。