2024年は投資家にとっていい年でした。株高は継続し、仮想通貨は大きく値上がり。債券およびREITこそ不調でしたが、ほとんどの資産が上昇しました。まずはこの1年も振り返ります。
総資産は29.24%増
総資産は年間で29.24%増加しました。2023年は26.1%の資産増加でしたので、それを上回りました*1。下記の通り、7月と8月にマイナスとなりましたが、それ以外は順調に右肩上がりでの増加でした。
これにより、当然ですが総資産額は過去最高を更新しました。ちなみに、この総資産というのは下記の方法で時価評価したものです。
- 株式・債券・金・仮想通貨:市場価格ベース時価評価
- 不動産・太陽光:将来のキャッシュフローをDCF法で(割引率6%)
- 保険:解約返戻金時価
- 現金・預金含む
- 法人資産含む
この資産増加について各年のリターン(インベスターリターン)は次のようになっています。まぁ好調だったが特筆すべきほどでもないという感じでしょうか。株式フルインベストだった2010年代に比べ安定してきたということでもありますし、そもそも2010年代はけっこうな額を積み立てていたからです。
運用リターンは31.2%
では運用のリターンも見ていきましょう。総資産は29.24%増でしたが、この全てが運用の結果ではありません。入金によって資産が増えたのかもしれないし、出金によって資産が減った上でえ29.24%増えたのかもしれません。
2024年は完全FIREして年間過ごした年でもあり、取り崩しになりました。つまり合計すると出金があったということです。副業収入というのは外部から入ってきたカネですが、インカムというのは資産が生み出したお金――つまりは運用益なので、生活費との差分は出金があったということになります。
その点を加味して、純粋な運用リターンだけを計算したのが下記になります。なるほど、コロナ後の急回復があった2021年には及ばないものの、この10年のうちで最高に近いリターンでした。
運用益の推移は下記のようになります。リターンのパーセンテージはそこそこですが、資産の絶対額が増えているため、相当額の増加となりました。
九条のトラックレコード 資産は17年で30倍に
2024年の成績を入れて、九条の運用トラックレコードを見ておきましょう。リターンと一言でいってもいろんな計算があります。まず、入金額を差し引いた、純粋な運用成績を示す運用リターンもあれば、入出金額も含めた資産の増減を意味するインベスターリターンもあります。そして、途中の入出金をタイミングも含めて計算に入れる内部収益率(IRR)もあります。
僕の場合は積立額があるので、運用リターンよりもインベスターリターンのほうが高くなる傾向にあります。そしてこれは今後取り崩しが続くのでインベスターリターンのほうが低くなっていくでしょう。
また過去の年間リターンを単純に平均した算術平均リターンもあれば、複利計算を入れ込んだ幾何平均リターンもあります。「来年のリターンはどのくらいが期待できるか?」というときは算術平均リターンを使いますが、「資産額がどのくらいのペースで増えてきたか?」というときは幾何平均リターンを使うのが一般的でしょう。
ぼくの場合は、過去の実績を元にした年率だとだいたい15.5%のリターンが期待でき、資産額は(入金を除くと)これまで13.2%のペースで増えてきたということになります。
またインベスターリターンはいずれも20%を超えており、入金を含むと平均3〜4年で資産が倍増してきたことが分かります。資産は17年で30倍になっているので、ちょうどそんな感じです。こうやって数字を出すと、17年前がウソのようです。
*1:なお2022→2023が26.1%以上の伸びを示していますが、これは2023年からiDeCoと生命保険を資産の計算に加えたせいです。アップル・トウ・アップルの比較では2023年は26.1%の伸びでした。2023→2024年は集計対象は同じになります。つまり、総資産のグラフでは〜2022と2023〜で計算が変わっていることになります。