FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

ビットコイン700万円突破 お金のインターネットだと言われる訳

ビットコインが日本円で、一時700万円を突破しました。仮想通貨には終値がないので、過去最高値更新かといわれるとちょっと微妙ではありますが、ほぼ最高値更新に近いところにあるのは間違いありません。ちょうど1年前は121万円であり、年間リターンは578%と立派なものです。

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次はドル建て

ただ円建て700万はほぼ過去最高値ですが、これには昨今の円安も原因です。ドル建てでは、4月につけた6万3500ドルに対し、6万1500ドル。最高値にはもう少しあります。昨今の仮想通貨価格は、国内報道でもドル建てで言及されることが多く、「最高値更新!」のニュースで賑わうのはもう少し先でしょうか。

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背景にあるのは、ついに米国でビットコインETFが承認されるというニュースです。プロシェアーズが提出した「ビットコイン・ストラテジーETF(BITO)」はNY証券取引所のARCAで売買され、管理費は0.95%。18日にも取引が開始される目算です。

 

これまでビットコインは米国では商品(コモディティ)扱いであり、機関投資家の投資対象としては制約がありました。規約上、商品への投資ができない投資家がいたためです。ところが、ETFとして上場すると、株式と同じ扱いとなり、機関投資家にとって投資しやすい環境が整います。

 

この数年のビットコイン価格の上昇は、個人ではなく企業や機関投資家の購入によるものでしたが、まだそれはファミリーオフィスなどの一部に限られており、ETFが上場すれば、幅広い機関投資家が参入すると見られます。仮想通貨に否定的な見解を持つ機関投資家が多い日本とは違い、「上がっている資産に投資しないのは受託者義務違反だ」「インフレ懸念があるなか、金以外のインフレヘッジ商品ではないか」といった声が米国では高まっており、潜在的な購入者は数多いと見られます。

お金のインターネットだと考える

さて、こうした中でも、「ビットコインに本質的な価値はない」という人が一定数います。反論として、ビットコインをゴールドになぞらえたり、というアプローチもありますが、今回は、「お金のインターネット」という観点から、ビットコインの価値を考えてみましょう。

 

今や日常生活もビジネスもインターネットなしには成り立ちませんが、インターネットを使うのに特定のコインが必要だとしたらどうでしょうか? 例えばネットを見るたびに、「インターネットコイン」を支払わなければならないとしたら。

 

現在のインターネットは、複数のインターネットプロバイダ(ISP)がケーブルを引きルータを置いて構成されていますが、その費用は、エンドユーザーが支払うISP接続料で賄われています。企業や個人が支払ったISP料金が、物理的なネットワークの維持発展に使われているわけです。

 

当然ISP料金は各国の通貨で支払われているのですが、これがインターネットコインでしか払えないとなったらどうなるでしょう。しかもインターネットコインは発行数が限られていて、インターネットを使うにはこのコインをどこからか買ってこなくてはなりません。

 

当然ながら、規模の小さかった頃のインターネットに比べて現在のインターネットトラフィックは爆発的に増大しています。1回のネット接続にかかるコストが同じだとしたら、インターネットコインの総量は変わらないのですから、トラフィックが爆増するにつれて1インターネットコインの価格は比例して上昇することになります。

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ビットコインは、お金のインターネットだと言われますが、まさにそこに参加者が増えてトラフィックが増大するにつれて、接続して利用するための価値は増大します。そしてビットコインの量は一定(少しずつ増えてはいるが、利用の増大に対しては少ない)のですから、価格は上昇するしかないことになります。

 

下記がビットコインの1日あたりトランザクションの推移です。

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2017年あたりから横ばいのようにも見えますが、この間ビットコイン価格も上昇していることに注意が必要です。人々は1BTCを送りたいのではなく、1万ドルとか100万円を送りたいからです。ドル建てのトランザクション量のチャートを見るとこうなります。

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対数グラフにするとこの通り。

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さらに、ビットコインの上位レイヤーで動作するマイクロペイメントの仕組みが、どんどん実用化されていることも忘れていけません。いまだに、「ビットコインを送るのはコストが高くなってしまったので実用的ではない」と物知り顔に言う人がいるのですが、それに対応して、ライトニングネットワークのようなマイクロペイメントチャネルが動作しています。ビットコインを法定通貨化したエルサルバドルでは、ライトニングネットワークを使った送金に対応したウォレットが使われており、実質送金コスト無料で送ることができるようになっています。

もしインターネット自体に投資できていたら?

さてここで質問です。もし1995年あたりのインターネット自体に投資できていたら、どのくらいの利益が得られたでしょうか? ちょうどWindows 95発売前夜であり、先進的な人はTrumpetなどを入れてインターネットに接続し始めており、まさにインターネットが大衆化される曙の時代でした。

 

残念ながら、この時に投資できたのはインターネット関連企業であり、その盛り上がりはインターネットバブルをもたらしました。現在も、マイニング企業や仮想通貨取引所の株を買うことはできますが、それに似ていますね。

 

しかし、インターネットとは違い、お金のインターネットである仮想通貨の場合、そのネットワーク自体に投資できるのです。ビットコインネットワークを利用するにはビットコインが必要であり、その数は限られています。ネットワークの利用が拡大するほど、その価値が上がるのは自明です。

 

これが、インターネットとは違い、仮想通貨はそのプロトコル自体に価値があるといわれる理由です。これからビットコインなどの仮想通貨はもっと普及すると思いますか? 現在のインターネットのように、誰もが使うモノになっていくと思いますか? ならばその価値がどうなっていくのかも自明だと考えています。

 

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