FIer: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIerを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

人生全体のマネープランをどうデザインするか

人生全体のマネープランをどうデザインするか? というと大げさですが、資産形成を進めるに当たって、投資手法とは別に昔から意識していることがあります。今日は、その紹介を。

人はお金のために生きるのではない

非常に頭が良くて腕のいい投資家の人でも、「なぜ資産を増やすのか?」という点については案外ボンヤリとしたイメージしか持っていないものです。確かに、お金がなければできないことはたくさんありますし、お金があるからこそ見えてくる世界もあります。しかし、人はお金のための生きているわけではないのです。

 

このことを気づかせてくれたのが、2007年に読んだ『人生後半戦のポートフォリオ』でした。

著者は、『人生の短さについて』を書いたローマのセネカの言葉から下記を引いています。

(セネカは)こういう人たちのことを、「ますます良い生活ができるようにと、ますます多忙をきわめている。生活を築こうとするのに、生活を失っているのだ」と断じている。

これはどういうことか。人生には、カネ、モノ、時間の3つのリソースがあって、それらは相互に変換可能です。ひたすら時間を使ってカネを稼ぎ、モノを買う。これが、本当に豊かで幸せな人生なのか? という問いです。

モノを買えばカネがなくなる。買わなければカネが残る。モノを買えば、時間に使うカネがなくなる。私たちは知らず知らずのうちに、カネ、モノ、自由な時間の三つのうちどれかを選びながら、毎日を生きている。

人生のトレードオフをデザインする

この、カネ、モノ、時間のうち、最も格差が小さいのは「時間」です。そして、この時間は3つに分けることができます。例えば1日24時間を分類すると、こうなります。

 

・睡眠など肉体必要時間 9時間

・勤務時間+通勤時間 他人時間 11時間

・自由に使える自分時間 4時間 (土日休日は15時間)

 

年間に均してみると、年間出勤が223日、年間休日が142日として、他人時間が2453時間≒102日、自分時間が3022時間≒126日ということになります。

 

もっとカネがほしければ、自分時間を削ってアルバイトや副業をしカネに変えることもできます。逆に、もっと時間がほしければ、早期退職して自分時間の比率をグッと上げることもできます。

 

このカネ、モノ、時間のバランスをどうデザインするかが、本来の人生設計です。

 

流されるままに、「良い企業」と呼ばれるところに入り、長い通勤時間と残業を行い、少なくない給料をもらいながらも、ストレス解消で無駄なものを買ってしまう。定年まで働くのが当たり前だと考えて、「45歳定年論」などが出てくると憤りを感じ、「80歳定年論」などを聞くと妙にうれしくなったりする。こういう、誰かが作った制度をあてにするのではなく、自分の人生は自分でデザインしなくてはなりません。

カネを持っていることの意味

資産があると、「それで何を買うの?」みたいに聞いてくる人がいます。豪華なマンションとかクルマ、海外旅行、ブランドものの服、そんなモノをイメージしているようです。

 

しかし、自分の資産と負債をバランスシートにまとめてみて、下記の計算をしてみてはどうでしょうか。

あなたの時給で正味資産を割ってみるのである。

その数字は何を意味するか。

それは、あなたがこれから先、働かなくてもいい時間の長さを示している。

仕事は嫌いだけど定年まで働くのが当たり前、と思っている人は、資産(カネ)があれば、それを使うことで自分の時間を増やせることには気づいていないのかもしれません。カネのために仕事をせず、充実した自分がやりたい仕事だけをやるという選択肢も、カネがあれば選ぶことができます。

 

逆に、カネを費やして、またはカネがないのに借金でモノを買ってしまった場合、これは自分の時間をモノに変えてしまったのと同義です。

一方で負債は何を意味するか。

それは、正味資産とは逆に、働いて負債を返さなくてはならない時間の長さを示している。

カネを増やすためにレバレッジ手段として借金するのと、欲しいものを買うために借金するのは違います。もちろん、時間の価値は若いときと老いたときで全く違いますから、金利を払ってそれを前倒しして受け取るのはありです。ただ、そこには時間を奪われるというトレードオフがあることは理解しておくべきです。

 

ベッカー教授は財の中でも時間が最も大切だという。

「モノを買うことは消費者の本来の目的ではなく、手段である。最も重要なのは一日24時間をどう過ごすか、やりがいのある仕事をし、楽しい食事や余暇を楽しみ、適度な休息を取る。その実現のために必要なのがモノである」

ミニマリズム思想の普及や、生活のデジタル化が進み、モノがどうしても欲しいという人は減ってきたように思います。モノ信仰は大分薄らぎました。しかし、カネのほうは相変わらず強い信仰が続いています。

 

老後が心配だとたくさんのお金を蓄えたけれど、結局使い切らずに死んでいく。これはどの国でも同じです。モノを買うことが人生の目的ではないのと同様に、カネを増やすことが目的でもありません。カネやモノをうまく活用して、自由な時間を有効活用するのが人生というものです。

 

FIREというのは、こうしたことを念頭に置きながら、カネとモノと時間のバランスを、自分でデザインすることだと思っています。

 

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