FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

逆CPIショックで株高&円高 資産は減った?増えた?

10日はCPIデイでした。しかし、ここまで影響が大きいとは。10月の消費者物価指数(CPI)は市場の予想を下回り、市場の各指標は大きく影響を受けました。

CPI予想を下回る

10日に発表された10月の消費者物価指数(CPI)は、前年同期比7.7%上昇。これは8.0%と見られていた市場予想を下回るものでした。

そもそも6月にインフレはピークを付けていますし、7.7%といういまだ高水準にあります。それでも市場予想を織り込んで株価や金利は付けられており、予想を下回ったということは大きなサプライズでした。

株価上昇、利回り低下、為替は円高に

CPI=インフレが予想を下回るなら、FRBがにとっては利上げ減速の余地が生まれます。それは株式にとっては追い風で、債券にとっては価格上昇、利回り下落です。S&P500の直近5日間のチャートを見ると、CPI発表とともに垂直に上昇していることが分かります。

債券はというと、真逆に動いて利回りが下落しました。4%を一気に切った形です。

つまり日米金利差が縮小したわけで、当然ドル円は円高に振れます。一気に140円を割ってきました。

株高&円高で資産は減った? 増えた?

こんな経済環境の中、資産への影響はどうだったのでしょうか? インフレ懸念後退で株価は上がりましたが、為替は円高に一気に振れました。1日で8円近く動いたわけで、影響は大きい。

 

まず11月10日、11日、12日の為替と資産の状況を見ると、為替が146円から138円へと8円も下落する中、資産は5%ほど増加していました。ちなみに、この総資産はマネーフォワードMEで把握したものなので、不動産/太陽光/仮想通貨/法人銀行口座は含まれていません。いわゆる金融資産だけの変化です。

つまり円高効果より株高効果のほうが強かったということですが、もう少し分解してみます。ちなみに、金融資産に限るとドル(建て)資産の保有割合は60.2%になります*1

 

総資産をドル換算したときのグラフと、為替の変化をまとめました。ドル建てで見ると、資産はこの3日で11%も増加しています。一方、為替は5%ほど円高に振れただけ。そのため、合算すると総資産は円建てで5%ほど増加したわけです。

参考までにS%P500の推移も並べましたが、ぼくのドル換算資産の増加はS&P500を上回っています。つまり、より上昇した資産を保有していたということです。大きめの投資先の株価推移をまとめたのが下記です。

 

いずれもCPI発表とともに垂直にはねています。 が、S&P500(=グラフ内ではIVV)が5%程度の上昇にとどまったのに対し、GAFAは10%近い上昇、Amazonなんてリストラ発表もあり15%も上昇しました。米国以外のインデックスETFであるEEMとEFAもS&P500の増加を上回りました*2

ちなみに、このグラフを円建てにすると下記のようになります。なるほど、ARCCは株価上昇が円高の重みに負けてしまいましたが、ほかの株は円高を振り切って増加したことが分かります*3

そんなわけで、逆CPIショックによる、株高と円高の綱引きは、今回は株高の勝利となりました。ただ今後は株価失速や円高トレンド継続の可能性もあるわけで、油断なりません。

 

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*1:正確には、ドル建てかどうかではなくて投資先がドルかどうかを見たほうがいいのですが、日本企業だって海外資産を持っていてそれは円高の影響を受けるわけで、国内企業への投資なら円高は関係ないかというとそんなこともありません。なので、あまり正確性を追い求めすぎる必要もないと思っています。

*2:唯一、ARCCがそこまで伸びなかったのは、どう考えたら良いのやら。。。

*3:ボコッと台形になっているのは、為替の反映がずれたせいでしょうか?