本日、SBI VCトレードにおいてあるEthereumからステーキング報酬が入庫となりました。9月分の実績は手数料控除後で2.8%(年率)。月間に換算すると0.233%、1000万円分のEthereumならこの1ヶ月で2万3300円が得られた形です。
今日はこのステーキングについて。
Ethereumのステーキングを行う3つの方法
仮想通貨でインカムを得る方法には、空売り用に現物を提供するなどするレンディング、リクイディティ・スワップ(流動性マイニング)などいくつかあります。が、大手レンディング事業者BlockFiの破綻などもあり、また日本人が実質Binanceから締め出されたり(Binanceが日本から締め出された)、じゃあDeFiでやるかというとそれも微妙といううことで、僕はクリプトのファーミングからはしばらく離れていました。
が、昨今増えてきたのが演算によってコンセンサスを取るPoWに対し、保有量に応じてコンセンサスを取るPoSです。要するに、たくさん持っていればその分マイニング報酬が得られるというものです。その代表例が、2022年9月にPoSへ移行したEthereumです。
Ethereumは32ETHをノードにロックすることで、PoS報酬を得ることができます。その利回り(APY)は当初は4%程度でしたが、徐々に低下し、直近は3.516%です。
ETH.STORE Statistics - Open Source Ethereum Blockchain Explorer - beaconcha.in - 2023
ただ、Ethereumのステーキングは32ETH=約850万円と、ロットが大きいことがネックの一つ。またロックされると流動性が失われるという欠点もあります。そこで、複数人からETHを預かってステーキングを行うサービスが登場しました。その最大手がLido(リド)です。LidoではETHを預ける代わりに預り証的なstETHというトークンを受け取れ、流動性も確保できます。
さてそのLidoのAPYは現在3.4%。直接ETHをステーキングするのに比べると、10bpほど利回りが低下しています。
そして、このLidoよりもさらに簡単なのが、今回紹介するSBI VCのステーキングです。これは、SBI VCにETHを預けておくだけで、勝手にステーキングしてくれ、報酬を受け取れるというものです。
9月のステーキング報酬は2.8%
SBI VCのステーキングは、ステーキングAPYを公開するとともに、そこから手数料として25%を徴収してユーザーに還元する形です。5月1日にステーキング対象にETHが加わり、少し様子を見ていましたが問題なさそうなので、ETHをすべてGMOコインからSBI VCに移しました。
このステーキングは手数料は高いものの、裏側でステーキングを実行して分配してくれると考えれば、悪くありません。
また、Lidoとは違い、ETHはロックされません。実のところ、SBI VCにETHを置いたら、明示的に「ステーキングしない」と設定しない限り、自動的にステーキングされて、その間も自由に売却したり出庫したりできる形です。
いわゆるレンディングサービスも、SBI VCは提供していますが、レンディングとの違いは上限なくサービスを受けられること、そしてロックされないことにあります。また、自動的にステーキングされることを見ても、そのリスクは現物を単に保有しているのと変わらないと(金融庁も考えている)みていいでしょう。
報酬計算は、毎月1日から最終日の月間で、翌月15日までに付与するとしています。9月分については10月11日に付与となりました。メールで送ってくれるので安心です。
本年5月から開始したイーサリアムのステーキングサービスが丸5ヶ月経過。
— 近藤 智彦@SBI VC Trade (@tomohiko_kondo) 2023年10月7日
開始時からのご利用者様は、ETHの数量が5ヶ月で1%程度増えている計算になります。
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トラベルルールやBinanceの締め出しなど、どんどんドメスティックなルールに絡め取られていく仮想通貨業界。安心になるといえば安心なのですが、当初夢想していた世界を変えるようなテクノロジーではなく、ギャンブル場のコインのような扱いになってきているのは残念。ぼくもいまは海外取引所から完全撤退しているので、ETHについてはSBI VCに置いて、年率2〜3%のインカムを得たいと思っています。