FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

節約とは、リセールバリューとプライスのスプレッドの極小化である

FIREに向けて最も大事なのは投資のリターンを上げることではなく、収入からの貯蓄率をアップさせることです。それは収入を上げるか、節約するかの2択で、簡単なほうはもちろん節約です。ただ「節約とは何か?」は、簡単そうで、けっこう難しいもの。

 

実はリセールバリューを意識して、購入価格とのスプレッドを小さくすることこそが節約であると考えています。

耐久財と消費財

お金の使い道としては、耐久財と消費財(サービス含む)があります。耐久財というのは、下記のように比較的長時間に渡って利用できる商品のことです。

  • 家電製品(冷蔵庫、洗濯機など)
  • 自動車
  • 家具
  • コンピューターとその周辺機器
  • 建築物や住宅

ふつう、節約というと「いかに安く買うか」「いかに安いもので済ませるか」という発想が多いのですが、こと耐久財については別の視点を持っておくといいことがあります。それがリセールバリューです。

買ったときよりも高く売れるフェラーリ

フェラーリという自動車メーカーがあります。下記はフェラーリSF90 XXストラダーレ。2023年秋に公開された799台限定車で、価格や約1億円です。

「高っけー!」と思うかもしれません。しかしこの799台、公開時にはすでに完売しています。そして、間違いなくリセールバリューは1億円を超えてきます。つまり、このクルマを買った(買えた)人は、買った瞬間に確実に含み益が生まれているというわけです。

 

一時期の都心部の超高層マンションとかも、似たような状況でした。買った瞬間にプレミアムがついていて、購入価格よりもリセールバリューのほうが高い。昨今のバッグとか時計にも、似たような事例が多いですね。

 

このように、世の中で「高級品」と呼ばれるものの中には、プライスよりもリセールバリューのほうが高いというものがしばしばあります。こういうものは、差がマイナス。つまり利用するのにマイナスのコストしかかからないというわけです。

本だって服だって重要なのはリセールバリュー

別に高級品でなくても、リセールバリューを意識できる時代になりました。メルカリに代表されるフリマアプリが普及し、二次流通市場が整備されたからです。だから、本を買うときも服を買うときも、事前にメルカリで調べて「これいくらで売れるかな?」とチェックすることができます。

 

どういうことか。メルカリに出品しようがないノーブランドのセーター5000円と、ブランド品のセーター1万5000円があったとします。ブランド品がメルカリで1万2000円で売買されているなら、このセーターのプライス(1万5000円)とリセールバリュー(1万2000円)のスプレッドは3000円。メルカリに手数料はかかるものの、ノーブランドのセーター5000円よりも安いと考えることができます。

 

これはメルカリヘビーユーザーの多くが普通に考えて実行していることだし、売却を前提として購入するという行為は、若者中心にすごく普及してきていると思っています。サステナブルの観点からも、とてもいいことですね。

 

安物を買って要らなくなったからと捨てるよりも、リセールバリューのあるある程度恒久なものを買って、要らなくなったら人に譲る。これがサステナブルなだけでなく、コストの観点からもとても有効な時代になりました。

二次流通に乗せるために重要なこと

さて、この二次流通に乗せるためにはいくつか条件があります。一つは「名前がついていて検索できる」ことです。検索できないものは特定ができず、特定できなければ一定のリセールバリューがつくことはありません。名前はかつて以上に重要なのです。

 

なのに、このことをわかっていないメーカーがなんと多いことか。型番でもいいのです。ユニークで品物と一致するものなら。そして、少なくとも定番商品については、毎年アップデートするのはいいとして、どれがどれの後継商品なのかが分かるようにすべきです。

 

これは服や靴で特に重要です。メルカリで売買が成り立つ服や靴は、ユニクロ製品がけっこう多い。これは、製品がユニークで名称で検索できることも理由の一つです。ブランド名も分からない服や靴は、出品も難しいし購入は絶望的です。各アパレルブランドは、リセールバリューのためには過去の品でもカタログをWebに残しておいてほしいところです。それが過去の品物の価値の裏書きにつながり、使い捨てではなくリユースにつながるのですから。

 

www.kuzyofire.com

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