今年も投票が始まりました「ファンドオブザイヤー2024」。今年から「ブロガーが選ぶ」というくくりをなくし「個人投資家が選ぶ」形に変更されました。ただブロガー部門の集計もあるので、ぼくもブロガーとして投票します。当然、選んだのはオルカンです。
個人投資家が選ぶ! Fund of the Year2024
今回18回目となるFund of the Yearは、大きな変化を迎えました。「ブロガーが選ぶ!」から「個人投資家が選ぶ」へと、くくりを大きく変更したのです。前回から運営委員の末席に名を連ねていますが、歴史あるアワードの重要な変化の議論に参加できたことを嬉しく思っています。
思うに、当時はSNSでも資産運用とかに関するコンテンツはほとんどなく、「投資」といえば「あの株が上がりそうだ!」とか「信用取引で破産!」とか、そういう鉄火場的な雰囲気のものでした。証券会社もそういった人たちを相手にするもので、回転売買とかが問題にもなったものでした。
そういう時代だったので、投信も「で、その投信はこれから上がるの?」という観点で見られることが多く、「BRICSファンド」とか「●●特化」みたいないわゆるテーマファンドが大流行。証券会社がテーマファンドを紹介して勧誘するのですがその売り言葉も「このファンド、大々的に売り出すので(需給の関係から)上がりますよ(なので上がったら売っちゃってください)」というものでした。
実際、大手証券会社が担いでセールスしたファンドは、多くの人がそれに乗って実際に基準価格は上昇し、頃合いを見て初期の投資家は売却するという、業界ぐるみの仕手株みたいなことだったようです。そりゃ平均保有期間が3年未満とかになりますよね。
そんな中、現代投資理論に基づいて論理的に投資をしようという動きは、一部の書籍などではうたわれていましたが、実際に行っている人はほとんどいませんでした。唯一、ブロガーの方々がインデックス投資の実践内容をブログで公開してくれていたのです。
ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearは、そうした時代の中、よりコストが低く長期投資に向いた、真の意味で投資家のほうを向いた投信を評価し世に広めるべくスタートしたと聞いています。
初回となる2007年のFund of the Year2007は、下記のようなランキング。まさに時代を感じさせますね。
- セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
- マネックス資産設計ファンド
長期間にわたるそうした取り組みが実を結び、いまやインデックスファンド全盛。信託報酬がわずか6bpsにも満たないオルカンのようなファンドが、大ブームになるなんて、誰が考えたでしょう。
一方で、投資情報の発信者も変化してきました。ぼくのように引き続きオールドメディアのぶログをかいている人もいますが、その本流はYouTubeにシフトしています。どちらがいい悪いというよりも、合理的で投資家のほうを向いた投信が世の中の主流となり、それを担ぐメディアもブログだけではなくなってきたというわけです。
なんだかんだいってオルカン
と、個人投資家に対象を広げたFund of the Year2024ですが、僕の投票先は引き続き。オルカンこと、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)です。
「投票をしたってどうせオルカンがトップで、ランキングを見る楽しみがない」なんてことも言われる昨今ですが、自分の信じる素敵な商品に一票を投じることには意味があります。
僕は継続的にオルカンを買い増ししており、新NISAもすべてオルカンで固めました。毎月、クレカ積み立てで全力買いしているのもオルカンです。正直、オルカン以外はほぼ購入していません。そんなオルカン全力買いによって、すでに総資産の4%がオルカンになってきました。僕のインデックス投資のスタート地点であるIVV(S&P500 ETF)のシェアが焼く6%ですから、来年にはオルカンが抜くかもしれません。
オルカン万歳! 本当に個人投資家にとっていい時代になりました。