FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

法人Bの6期目決算 増収で営業黒字拡大だが特損で赤字に

法人A(3月末決算)と法人B(9月末決算)の2つを所有していますが、今回法人Bの6期目の決算が締まりました。2023年の5期目は当期純利益が初の黒字になったのですが、2024年の6期は特損が大きく、赤字に転落しました。

特損が大きく最終赤字に

それぞれ見ていきましょう。まず売上は、不動産賃貸収入+太陽光売電収入なのでよほどのことがない限り横ばい。一応、1.2%の増収でした。販管費の内訳を見ると、その52%が減価償却費です。残りは何かというと、家事按分と会議費とかその他いろんな経費になります。

 

売上は横ばいですが、減価償却費は毎年減り続けるので(定率法なので)、だんだんコストは減っていくことになります。ただ前期黒字化したので、もう少しコストを積もうと思い、これまで法人Aに付けていた費用を法人Bにできるだけ寄せました。また何より、昨年11月から支払い始めた役員報酬7万円x12カ月分も費用増です。それによって120万円ほど販管費が増えています。そのため、営業利益は昨対マイナスとなりました。

 

営業外収入としては株の配当収入があり、営業外費用としては金利支払いがあります。金利支払いは返済が進むにつれて減っていくので、コスト減。また配当収入は増加していて収入増。この2つの要素により、営業減益でしたが経常利益は増益となりました。なかなか複雑ですね。

 

そして特損です。これは株式の譲渡損です。法人Bの株式取引は基本優待クロスなので、受け取り配当が膨らむと同時に、権利落ち日の株価下落による譲渡損が発生します。年によってはこれの合計がプラスになる場合もあるのですが、今年はマイナス。というわけで、経常利益をすべて消し去りました。

 

さらに税金があります。税前利益がマイナスなので法人税は発生しませんが、法人住民税の均等割と、太陽光発電事業に特有の3号法人事業税は赤字でも発生します。そのためさらに赤字が膨らみ、グラフで見て分かるレベルの最終赤字となりました。

 

CFも昨年から減少してしまいましたが、これは経費を法人Aから法人Bに付け替えたためで、その分法人AのCFが改善しているはずです。

債務超過額は増加もBS自体は縮小

下記がBSです。最終赤字なので前期からさらに株主資本は毀損し債務超過額が膨らみました。ただしローンの返済が進んだことで、BS自体は縮小しています。

長期の見通し

さて今回の決算を受けて、長期の業績見通しをアップデートしてみました。まず下記は2年前に作成した業績計画です。6期から最終利益が黒字化し、その後どんどん利益が拡大。10期目には累損が一掃されるというものでした。

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ところが実績を元にアップデートしたのがこちらです。6期までは実績、7期以降が計画です。費用を法人Bに寄せたため黒字化の時期が2年ほど後ろ倒しになり、累損一掃のタイミングも11期から13期に遅くなりました。

これの何が気になるかというと、欠損金の繰越です。法人は損失を10年にわたり繰り越すことができ、利益が繰り越された損失を上回らなければ法人税は発生しません。一応、1期目からの利益と利益剰余金の推移を見ると、8期目で黒字化できれば、十分に1-3期の損失を活用できそうです。

現在ぼくの損益の箱は、法人A、法人B、個人事業と3つあります。法人の実効税率が25%程度なのに対し、個人事業は累進課税なので15%〜といった税率です。であれば、経費は法人のほうに付けたほうがいいかな? と思っていたのですが、しばらくの間は積極的に個人のほうで処理しようと考えを改めました。

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法人の費用にしてもそれが実際の税負担を軽減するのはけっこう先になりますが、個人であればすぐさま税金を減らせます。税率が違うので同じ費用で節約できる税金は異なるのですが、それでも個人のほうが良さそうです。

 

またこのところのクリプト高で、少しビットコインなどを売却してリバランスしたいというのもあります。こちら雑所得の総合課税なので、個人側で費用を積んであげれば合計の税率を抑えられるからです*1

 

そんなわけで、少々方針を転換して移せるコストは積極的に個人事業に付けることにしようと思います。

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*1:まぁ正確にはクリプトに関する経費でない限り、青色個人事業の売上が控除の上限になりますけど。