FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

現金(キャッシュ)比率の推移を、過去にさかのぼって調べてみた

投資をする中で現金(キャッシュ)を一定量持っている人は多いと思います。最近「九条さんの現金比率ってどれくらい?」と聞かれることが何度かあって、「多分15%くらい」と答えていたのですが、そういえばあまり意図的に現金比率をコントロールしたことがありません。

 

成行だったわけですが、どうなのかと思い、過去をさかのぼって現金の量と比率を調べてみました。

過去5年の現金額の推移

まずは過去5年、ぼくがセミリタイアした2018年8月からの総資産と現金(キャッシュ)の絶対額の推移です。ここでいう現金は日本円を指していて、ドルとかの法定通貨は含んでいません。まぁ資産額は増えていますね。現金の量も増えているような、あまり変わらないような。ちょっと分かりづらい。

そこで上記のチャートから現金額だけの推移を取り出したのが下記です。なるほど、2020年に一度大きく現金比率が増えていますが、そこから急減。そして2022年にまた増加していることが分かります。ちなみにノコギリのようにギザギザしているのは、優待クロスを行うことで一時的に現金の量が減るからです。

では、現金の比率で見るとどうでしょうか。重ねてみたのがこちら。赤いラインが現金比率です。2022年までは現金の量と現金比率がほぼ一致していました。これはなんてことない、単に資産額が横ばいだったということです。ところが2022年から資産額が増加したのに現金の量はそこまで増えなかったため比率との間でギャップが生じてきました。2024年はだいたい5%強くらいで推移、直近は3%といったところです。

現金同等物は10%程度

ここまではピュアな現金の量と比率を見てきましたが、実際のところ、実質的にほぼ現金という資産もあります。端的にいうと優待クロス時の株式と信用保証金です。ぼくの現金は、月末になると優待クロスのために株や信用保証金となり、翌月1日とか2日とかにまた現金に戻ります。

 

資産の棚卸しは毎月末に行っているので、ちょうど現金が優待クロスのために一時的に株式になっている状態で集計しているんですね。というわけで、優待クロスの株式や証拠金も合算してみたのが下記のチャートです。

 

一見して、ギザギザが軽減されています。そりゃ優待クロスの増減がなくなったのでそうなりますね。また現金比率は2022年以降、だいたい10%くらいで推移しています。ピュアな現金は5%ちょっとで推移だったので、優待クロス時はほぼ現金の半分が使われているという感じでしょうか。

この現金同等物の推移を見ると、MAXで現金比率30%、ミニマムで3%くらいとなっています。

現金が増減した理由

では2018年から現在にかけて、現金の比率がこれだけ大きく変化した理由を見ていきます。

 

まず2020年に入って現金比率がピークを迎えたのは、4月に債券を売却したからです。この頃はコロナショック直後で、株価が急速に下落するとともに、保有していた債券は大きく値上がりしました。コロナショックも底をうち、これから株価が回復すると見て、債券を売却。現金化し、株式を買うタイミングをうかがっていたのですが、実はjほとんど買えず、現金だけが積み上がった感じです。

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しかし2020年の後半に向けて、現金は徐々に減少していきます。これはこのころ太陽発電所の初期費用負担が次々とあったからです。土地代金の支払い、電力負担金など1基あたり数百万円レベルでの出費が続きました。

 

そして2021年の4月、大きく現金は減少し、ほぼゼロに近づきます。これはアパートを購入したからですね。さすがに大きな買い物で、物件価格の約2割の頭金を入れたことから、現金がほぼ枯渇しました。

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そこから今日まで現金が増加してきていますが、これはひとえに稼働し始めた太陽光と不動産が毎月キャッシュを生んでいるからでしょう。2023年の8月までは、セミリタイアしたとはいえ、サラリーマンとしての定期収入があったため、太陽光&不動産のキャッシュフローはほぼ口座に積み上がっていきました。

 

ちなみに、この間も株式の売買はしていますが、そのほとんどが米国株の売却や購入です。つまり、ドルについては増えたり減ったりしていますが、日本円についてはまるで影響を受けていません。

 

現在、現金同等物含めた現金比率は10%程度ですが、ぼくの中ではこのくらいが心地良い水準です。というのは、優待クロスにおいてほとんどの月で借り入れをせずに建てられるから。

本質的な現金比率

ちなみに、多くの人の場合、全財産を株式に投じるフルインベストはリスクが大きいということで、多少の現金を保有しますね。投資家でも保守的な人は半分くらい現金を持つと思います。

 

ではぼくの場合はというと、10%程度の現金比率を保つのは優待クロスのためがメイン。なぜかというと、太陽光発電所6基のフルローン、不動産のローンを合わせると、総資産の4〜5割に相当する借入状態にあるからです。マイナス30%の現金比率だとでもいいましょうか。つまり、本質的には130%のレバレッジがかかった投資状態だということです。

 

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