FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

FIREのために今日から始める17の習慣

Forbesが「経済的自立と早期リタイア「FIRE」を実現するため、今日から始めるべき習慣17選」という記事を挙げています。何人かのブロガーの方が取り上げていて、なかなか示唆深かったので、僕の考え方も書いておこうと思います。

ForbesのFIREのための17の習慣

Forbesの「経済的自立と早期リタイア「FIRE」を実現するため、今日から始めるべき習慣17選」は翻訳記事で、著者のWilliam Arruda氏は投資家というよりはキャリアップとかパーソナルブランディングとか、自己啓発系を得意としている方のようです。

forbesjapan.com

この17の習慣を誰が考えたのかは記事では明らかにされていませんが、読む限りではWilliam Arruda氏の主張のようです。

 

この17の習慣について、FIREされたスパコンSEさんと、

www.hyoshionnu.com

氷河期ブログを書かれているななしさんが、このネタでブログを書かれていました。

hyougaki.xyz

このバトンを引き継ぐ形で、17個の習慣について九条の考え方や実践状況をまとめておきます。

給与交渉術を身に付ける

いきなり給与交渉です。みんな給与交渉ってやったことあります? ほとんどの日系企業では給与は交渉して勝ち取るものじゃなくて、天から恵まれるもの的な位置づけじゃないでしょうか。

 

ただ部下の昇給を査定する立場だったこともある僕の意見としては、角が立たないように「給与上げてほしいです」くらいは定期的に言ったほうがいいです。愚痴ではダメです。真剣に主張し、どうせ聞き入れられはしないので、その時は「分かりました」と素直に引き下がるのがいいでしょう。

 

仕事ができる人の場合、会社側も辞められないようにリテンションに気を使います。それは希望の部署に配属するとか肩書をつけるとか、その人によっていろいろ考えますが、その中に「そういえば、あいつ、給料にこだわっていたな」というのがあると、ここぞというときに考慮するからです。

今すぐ貯蓄を始める

貯蓄の開始は重要ですね。貯蓄が先か節約が先かは難しいところですが、ぼくは貯蓄が先のほうがいいと思っています。節約はプロセスですが、貯蓄はゴールだからです。資産形成の初期は、「10万円貯まった」「100万円貯まった」という成功体験を持つのが非常に大事

 

だからとにかく100万円貯めよう!みたいにゴールを設定して、そこに向けて節約でも副業でも頑張るのはたいへん効果的。ここが習慣化できないと、FIREに至る前に資産がどんどん溶けていきます。

生活費を節約する(たとえその必要がなくても)

貯蓄を増やすためには、副業などで収入を増やす、支出を減らすという2つの方法がありますが、支出を減らすのはFIREにはたいへん重要です。支出を減らすというのは、貯蓄できる額が増えるだけでなく貯蓄率が上昇し、この貯蓄率というのはFIRE実現に最も重要なパラメータだから。

 

下記は収入が変わらないと仮定し資産を5%で運用したとき、貯蓄率によってFIREに至る(25年分の生活費を貯める)年数がどのくらい変わるかを示したものです。貯蓄率が上がると、急速にFIREが近づくのがよく分かると思います。

可能なかぎり年金積立口座に貯金する

この「年金積立口座」というのは米国でいう401kで、日本では個人版DC=iDeCoにあたります。またはNISAでもいいですね。投資をするなら、こうした非課税口座を使うのが必須だし当たり前だし、使わない理由はないです。

 

NISAだけでもいいという考え方もありますが、NISAは最大購入額が1800万円という上限があります。これが運用によって2倍になっても、残念ながらFIREには足りないので、ぼくはiDeCoも全力で利用することが大事じゃないかと思っています。

 

会社員時代は、企業版DCに拠出していましたが、さらに個人で上乗せ拠出できるマッチング拠出を全力で使っていました。

手数料の安い投資方法を選ぶ

これも必須だし当たり前だし、基本的には手数料が安いものを選んで失敗はありません。そういう意味では、オルカンとかeMAXIS SlimS&P500をみんな選好するのは、初心者じゃなくても正解です。ぼくも積立は基本オルカンです。

 

論理構造を間違えないでほしいのですが、手数料の安い投信以外は間違っているわけではありません。ポートフォリオの状況とかその人のステージ、リスク許容度によってはより適した商品もあるし、それは必ずしも手数料が安いものだとは限りません。

 

ただどれが自分に最も適しているかを見極めるのは極めて難しく、それが正解かどうかも結果論でしか判断しにくいものです。その点、最も合理的に平均値が取れるのが低コストインデックス投信であり、それは上級者においても正解の一つなのです。

複数の収入源を構築する

どうやら話を聞いていると米国は日本以上に副業は盛んのようです。そして日本でも副業解禁する会社は多く、それなりの収入源にはなります。ただ、ブログをもう7年書いている身でいうと、全然儲かりません。

 

いや、ブロガーさんでも僕の10倍、100倍稼いでらっしゃる方もいるし、いまならブログじゃなくてYouTube、TikTokでしょう? という意見もあるでしょう。ただそれでも、よほど大成功しない限り、ブログを書くよりコンビニでバイトしたほうが儲かる――というのが現実じゃないでしょうか。個人的には本業で給料アップを目指すほうが、効果が高いんじゃないかと思っています。

 「悪い債務」を徹底的に避ける

記事では良い債務(住宅ローンなど)と、悪い債務(高利のクレジットカードローンなど、不要なローン)という区分けをしています。どこで良い債務と悪い債務を区別するかは難しいところですが、少なくとも10%を超えるような金利の債務はさっさと返済すべきです。

 

僕が働き始めてからしばらく負っていたのは自動車ローンで、なんと年利は5.55%、60回=5年。途中から「なんてひどいローンだ!」と気付き、毎月少しずつ繰り上げ返済を行い、10回分くらい短く完済したのでした。

支出と純資産を記録する

記事にもあるように「測定できるものは管理できる」といったのはドラッカーでしたっけ。管理するためには測定することが重要です。特にFIREには、純資産額よりも家計支出のほうが大事なくらい。

 

1ヶ月にいくら使っていて、そのうち固定費はいくらで、変動費はいくらで、やろうと思ったらどこまで削減できるのか、また満足度に直結した支出はなんだったのか、できる限り把握すべきです。日本ならマネーフォワードがあるので、これは必須ツールだと思います。

ローン返済を繰り上げる

記事では住宅ローンについて触れています。が、ぼくは一定以上に金利が低い場合、無理に繰り上げ返済するよりも、期限の利益を有効活用したほうがいいだろうというスタンス。

 

これは株式投資だけやっているとわからないマインドです。不動産とか太陽光発電とか、与信を活用するビジネスを小さくても行ってみると、その意味が肌で分かると思います。

資産を最大限に活用する

記事の趣旨は、持っている家やクルマを貸したりして、手持ちのリソースをお金に換えようというものです。ただここは日本では状況が大きく違っていて、民泊は規制されていて素人が簡単に参入できるものではないですし、C2Cカーシェアのエニカなどもサービス終了してしまいました。

 

一番近いのは不用品を販売するフリマでしょうか。商品を仕入れて売るというのは、スモールビジネスの基本で、値決めと集客、顧客対応という非常に重要なところを学ぶことができます。僕はずっとAmazonマーケットプレイスを主軸にやってきて、数年前にメルカリに移りました。マケプレでは1万件に近いくらいの販売数量、メルカリでもすでに3000件弱を売り上げています。

FIREについて学び、目標に集中する

FIREについて学びの効果が大きいのは、テクニックというよりもマインドでしょう。特にFIRE後の生き方を知ることは、目標を現実のものとして受け入れるために重要です。メディアの中で話を聞くだけでは夢物語に思えても、知っている人が実現していることは、意外と自分にもできるものだと身近に感じさせてくれます。

 

留学とか転職とか副業の開始なども、周りが当たり前のようにやっていれば、自分にとっても当たり前に感じられるものです。FIREについても、FIRE済みの人に「どうやってFIREしたのか」「FIREしてどうなのか」を実際に聞くことが最大の学びになると思います。

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自由のマインドセットを取り入れる

「自由のマインドセット」って何? と思ったのですが、どうやら周りに流されることなく、自分の中に価値判断の軸を持ち、実行しようということのようです。幸いぼくは、昔から人の意見を全く気にしなかったので、自分がいいと思った選択だけをすることができました。逆に、変なやつって思われてましたけど。

 

見栄消費からの脱却は節約のキーだともいえますが、投資においても周りの人の意見に従わないということが実は重要です。インデックス投資だけであれば別にどっちでもいいのですが、個別の金融商品に投資するなら、自分が評価しているのに周りが「ダメ」だと言っているものが、最良の投資先なのです。

キャリア選択において、戦略的に動く

キャリアの選択の際、収入だけでなく面白いとか自由度の高いことも考慮しようというもの。ま、これ言うは易く行うは難しですよね。これまでサラリーマン時代「ウチにこないか」と3回くらい誘われたことがあります。

 

いずれもお断りしたのですが、一つは今のメガベンチャーの創業してしばらくのタイミングで、執行役員ポジションでのお誘いでした。詳細まで詰めませんでしたが、ストックオプションのことだけ考えれば、転職したほうがよかったのは間違いありません。でも、どうにも仕事が面白そうにおもえなかったんですよね。こういう直感は大事です。

投資への積極性を保つ

定期的にポートフォリオを見直そうということのようです。うーん、これいるかな? 僕は投資が好きなので月に1回ポートフォリオと収益状況を見直していますが、最近のトレンドであるインデックス投資なら、何もしないで放っておくほうがいいかも。

 

ただ年に1回くらいは、純金融資産が貯金や保険の価値も含めていくらあるのかを棚卸しするほうがいいでしょう。それは人生の選択肢を確認する作業だからです。

生涯学習にコミットする

米国ではレイオフが一般的で、急にクビになることがあります。それに備えて普段から勉強し、自分の人的価値を上げておけよ! という話。これ、当然当たり前なのですが、雇用が守られている日本だと全然意識しない人もいるんですよね。

 

あと、誤解しがちなのが急に業務に関係ない資格を取ったり英語の勉強を始めたりすること。こういうの、ほぼ全く仕事のパフォーマンスに影響しません。やるなら、MBAを取るくらいしましょう。

強固な支え合いのネットワークを築く

なんかFIREのためにというよりも、会社員を生き延びるための習慣みたいな感じですが、確かにコネは重要です。ほとんどの話はコネからやってくるからです。ただ誤解が多いなぁと思うのは、コネというのは名刺交換した数のことではないということ。

 

一緒に仕事をしたときに、「この人は信頼できる」「この人の仕事の品質はいい」「この人なら安心して紹介できる」と思ってもらえること。これがコネです。現在フリーランスでいますが、自分で仕事を探したことは一度もありません。誰かから紹介されて仕事をいただくことがすべてです。

収入を食い荒らす消費を避ける

無駄な消費を避ける、特に自動車は値段に対する便益が小さいというのが記事の主張のようです。ま、アメリカはクルマ社会なので、クルマを買わないという選択肢がレアだということなのでしょう。

 

日本でもある程度の収入があるとクルマが欲しくなってしまう人、いますね。でもあまり乗らない。もったいないですね。東京に住む限り、レンタカーやタクシーで十分です。一時期、2人乗りのスポーツカーを所有していたのですが、家族で出かけるときはレンタカーやカーシェアをずっと使っていました。ちょっと面倒ですが、これで十分。そういうことです。

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