先日の日銀利上げ砲を受けて急激に進んだ円高。これ以上の円高はさすがに阻止したいと思い、ドル資産の一部に為替ヘッジをかけました。ところが、かけてから一週間、ジリジリと円安方向に。またしてヘッジは失敗の様相です。とほほ。
今度こそ為替ヘッジ!
日銀がYCCの緩和を決めたのが12月20日。ドル円は即座に反応して、137円から132円まで一気に5円ほど円高に振れました。
これをうけて、今度こそ円高にトレンド転換と見て、ちょっとだけドルをFXでショート。立てた直後のポジションが下記です。
そのとき何を考えたかは下記にまとめました。
一週間経って、またジリジリ円安に
そこから週末にかけて、為替はどう動いたでしょうか?あらら。ジリジリジリジリと円安に。そしてポジションの平均価格を上回って上昇してしまいました。
損益はどうかというと下記の感じ。もちろん、日米の金利差は相変わらずあって、ドル売りなのでスワップ損失も積み重なっています。いまのところ7万円程度なのでまぁいいのですが、このまま円安に動き続けると、なんてこった!ということになります。
円安がもう一度進むシナリオは?
シンプルにみればFXの売りポジションをミスしたわけで、しかもスワップで待てば待つほど損失が膨らみます。5月にも、127円で為替ヘッジをかけたところ、137円まで上昇してしまい、200万円ほどの損失を出してしまいました。
今回もまた円安が進むと二の舞です。ただし、そうなるシナリオの条件は次のようなものです。
- 日銀がさらなる緩和を行う
- 米インフレが悪化する
(1)の日本における緩和は、もうやりようがないでしょう。なぜYCC緩和に踏み切ったのか、理由はさだかではありませんが、結果として生活を脅かす円安から円高に振れたわけで、逆回しをする理由も手段もほとんどありません。
(2)はあるかもしれないシナリオです。ただしそれは起きても一時的。2023年の前半くらいで利上げは停止となり、それを織り込んで長期金利は下落方向に動くでしょうし、為替も円高に振れるはずです。
ただ問題はそれがいつかは分からないこと。現在、ドル円ショートのスワップは120円/日であり、年間43800円の水準です。1万ドル=132万8000に対するショートコストとしては、3.3%。これは、1年間で為替が3.3%円高に振れる(=128.2円)までいけば、ヘッジポジションの勝利。行かなければスワップ負けという水準です。うーん、どうかな。
このポジションのために証拠金200万円くらい積んでいるので、そのロスも気になるところです。
これはヘッジだと言い聞かせる
とはいえ、ポジション全体で見ればこれはヘッジです。FXでは損失を出していますが、ドル資産の評価額は上昇しており、全体でみれば相殺されています。スワップコストだけが損失です。
これは、為替ヘッジを付けたETFを持っているのと同じこと。本質的にはそういうことなのに、下手に為替と本体を分けて損益を見られるがために、心が揺り動かされるということでもあります。
しかし、本当に為替は難しい。これまでうまくいったこともほとんどないので、本当は触らないのが吉なのでしょうけど。