FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

40万ドルショートしたら円安で“破産”した話

2月の総資産をまとめていて、はたとFXで40万ドルショートした結末を書いていないことに気づきました。というか、建てたこともちゃんと書いてなかったですね。ご存知のとおり、この1カ月でドル円は大きく下落し、再び急速な円安が進みました。当然、ドルショートは大損害だったわけです。

 

儲かった話はみんな書きますが、自分にとっても周りにとっても、もっと価値があるのは損した話。ということで、40万ドルショートの失敗について。あ、ちなみに本当に”破産”したわけではなくて、心情的に“破産”したので、ぜひ慰めてください。

ポジション建ててからのドル円推移

今回のドルショートは、平均売り価格が128.9円。1月20日前後に建てたものです。その後、一瞬利益が乗ったタイミングもありましたが、基本的には円安が進み、2月24日金曜日の時点でロスカット水準に達し、2月27日に反対売買でクローズしました。

実に、128.9円→136.2円で、8.7円も動きました。さらにこの間はずっとスワップロスがつづいており、スワップだけで25万円以上の損失となりました。下記の画像はポジションクローズちょっと前なので、実はもっといっちゃってますw まぁ単に掛け算すれば分かりますけど。

どんな狙いでショートしたのか

では大反省会です。まず、どんな狙いで40万ドルショートしたかというと、当然円高への転換を想定したためです。ぼくはドル資産はけっこう持っているので、その価値下落を一部ヘッジするためのショートでした。

 

建てた当時は、インフレが落ち着きを見せ始め、米長期金利は下がり始めていました。市場の話題は「FRBがいつ利上げを止めるか、最終的な金利(ターミナルレート)はどこか」「利下げに転じるのはいつか。年内に利下げするか」というあたり。もうインフレ退治は確定で、議論は利下げに傾いていました。

 

一方の円はというと、YCCの振れ幅緩和が22年12月20日に行われ、実質利上げということで日米金利差は縮小という連想から127円まで円高が進んでいました。その後、日銀の緩和継続発表で、再び131円まで円安になりましたが、これも一過。異次元緩和を続けてきた黒田総裁の任期も終わり、総裁が交代となれば、当然円安是正、つまり利上げの方向に動かざるを得ないと、思われていたわけです。

 

米国が利下げし、日本が利上げすると、金利差は縮小します。今回の円安は、基本的には金利差の拡大によって高金利通貨が買われるというメカニズムで発生したものなので、金利差が縮小すれば逆回転。つまり、ドル円はかなりの円高になるという目算でした。

何が思惑と異なったのか

ところが、2月14日に発表された1月の米CPIがすべてをひっくり返します。3ヶ月ぶりに大きく上昇したことで、インフレが根深いことを知らしめました。さらに翌日発表の米小売売上高も2年ぶりの高い伸びで、CPIがフロックでないことが明確に。つまり、米国のインフレはまだまだ続くと、ムードが変わったわけです。

 

思い返せば、CPI発表までに為替は先取りして円安に推移していて、「やっぱり市場は正しかった」わけですが、このときはまだ、いやいやCPIにせよ、日銀関係にせよ、逆の話が出たらひっくりかえるぞと思っていたのでした。

 

ところが、次期総裁に内定した植田氏の衆院所信聴取が決定打となりました。ぼくは「いずれ利上げするよ」というメッセージではないかと受け取ったのですが、市場の反応は真逆。緩和継続が重視され、為替は134円からいっきに136円までジャンプしました。

これで完全にロスカット水準を超えて撤退です。成り行きロスカットはちょっと危険と考えて、追加で資金を入れて強制ロスカットを避けつつ、少し下の136.2円に指値買をいれてポジションをクローズしました。

 

これを書いている時点でドル円は136.69円なので、まぁ撤退戦としては悪くなかったかなという感じです。

為替は本当に難しい

このところ、為替が大きく動いたこともあり、けっこうポジションを取ってきました。しかし、下記のように、ほとんどが失敗です。

「150円までは行くだろう」とか振り返れば、正しいことも言っているのに、そういうときに限ってポジションを取っていません。3回建てて2回大負け。全体ではボロボロの状態です。

 

つくづく思うのは、月並みですが為替は本当に難しいなぁということ。ファンダメンタルズはあるにしても、株式などに比べて弱く、トレーダーの思惑に左右されるためだと勝手に思っていますが、そういえばVIXでもトレードはことごとく失敗しています。

 

これならまだ、銘柄選びをして個別株を買うほうが勝率が高いという気もするので、しばらく為替は触りたくないなぁという感じ。冒頭に書いたとおり、失敗談は貴重だと思うので、これを読んだ人はTwitterで慰めてあげてください。

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