恒例の月間投資成績コーナーです。2月の状況は厳しいかな? と思いきや、集計してみると0.3%の資産増加となりました。年初来だと+4.66%です。
全体は+0.3%
資産全体は0.3%の増加。とはいえ、この1年はほぼほぼ横ばいで推移していて、ちょっと歯がゆい感じではあります。
通貨の状況
今月から通貨の状況を先に見たいと思います。というのも、資産価格の増減以上に為替の変化が大きく、為替の影響がどれくらいあったかを見ないと、正確な判断ができないからです。
いったん円高に振れたドル円ですが、再び円安に変化しました。レートでいうと、先月の130.11円から136.71円へ。5.07%のアップです。これはドル資産は為替だけで5%のリターン上乗せがあったことを意味しています。逆にいうと、リターンが5%を下回ったものはドル建てではマイナス成績だったということです。
セグメント別リターン
現在の管理単位、現金およびマーケットニュートラルの短期売買を行う「オルタナティブ」、金と仮想通貨の「ヘッジ」、太陽光と不動産の「リアルアセット」、そして「株式」「債券」の5つのセグメントではどうでしょうか。
下記のように、現金同等のオルタナティブこそ減少したものの、仮想通貨+金のヘッジは4%を超える上昇、株式もわずかに上昇、債券も上昇となりました。
資産全体の+0.3%に寄する貢献度をグラフにすると下記のようになります。
株式セグメント+0.8%
それではセグメントごとに見ていきましょう。株式は0.8%の増加でした。今月株式を牽引したのは、引き続きグロースです。昨年の金利上昇で、あれだけメタメタに落ち込んだグロースですが、今年に入って妙に強気です。
といっても、グロースで好調なのは単にMetaでした。立ち上がらないメタバースと、本業収益の悪化で激しく売り込まれたMetaですが、一気に株価も回復。2月は17.4%も上昇し、年初来では45.4%の上昇です。ほんと、全部売らないで残しておいてよかったという感じです。
現在の株式ポートフォリオは下記の通り。Google、Amazon、Metaで約15%ほどを占めていますが、残りは全部インデックスです。
買付は、いつものクレカ積立のみです。
債券+2.5%
債券は全体で2.5%の増加……ですが、これは債券価格の上昇というよりは、円安の効果です。債券の原通貨建ての月間リターンは次の通りです。いやぁひどいものですね。ハイイールドがプラスで、HYGがマイナスなのは、ハイイールド債ファンドは円建て表記で、かつ分配金が再投資されているから。ほかはことごとく厳しく、特に20年超米国債に3倍のレバレッジをかけたTMFは目も当てられません。
それでも+2.5%なのはポートフォリオの55%がARCCだから。為替だけでドル建て資産は5.07%リターンが上乗せされており、これによって債券ポートフォリオの円建てのリターンが増えています。
リアルアセット ▲0.4%
リアルアセットのDCF評価はほぼほぼ横ばい。割引率6%で計算して、それをほぼカバーするだけのCFを生み出しています。太陽光は冬で少々発電は厳しいですが、不動産は現在満室です。
太陽光については、下記に現況をまとめてあります。
ヘッジセグメント +4.8%
ヘッジは1月に引き続きの増加となりました。BitcoinとEthereumは堅調。金は少し下落しましたが、こちらも安定しています。
こちらはレンディングにも出さず、ガチホールド中です。レンディングしていたUSDCを日本に戻すときにETHに替えて、そのまま持っていたら大きく上がったのは幸いでした。現在は、ヘッジポートフォリオの中の最大ポーションはETHです。
オルタナティブ ▲3.6%
現金同等物を中心に優待クロスやらIPO、分売、レンディングなど比較的ローリスクの元本確保系の投資を行うオルタナティブは▲3.6%。なんといっても、ハイライトはFXを使ったドルショートの結末でしょう。
前回のエントリーで書いたように、けっこうな損失を出してしまい、オルタナティブセグメントは先月比でマイナスとなってしまいました。
配当や家賃収入などのインカムゲインCFは、1カ月遅れにはなりますが下記にまとめています。
今後の方針
先月、今年の相場観について下記のように書きました。
- 米国金利はまもなく利上げ終了。年後半には利下げへ
- 経済はリセッションに向かう可能性大
- 日本は早晩利上げを余儀なくされる
- 米国の時代から、欧州および新興国の時代になる
ところが、少なくとも米国のインフレは収まっておらず、「まもなく利上げ終了」とは言えなくなってきています。まだしばらくは利上げ継続が続きそうです。
そして経済は妙に過熱感があります。ハイテク大手のリストラも続いていますが、S&P500は方向性が定まらず、ふらふらしています。年初来では5%ほど上昇しましたが、最高値を付けた2022年初頭から比べると15%ほど下落したままです。
加熱する経済を抑えないとインフレが止まらないとなれば、そこに待っているのはリセッションです。このままいけばソフトランディングできるのではないか? という期待も、利上げ継続濃厚となったことでハードランディグの気配が出てきました。
というわけで、相場観の方向性については大きくは変化がありません。一方で、まだ債券価格は下がりそうですし、株価も軟調なままではないかと踏んでいます。
で、どう投資するかというと、大バーゲン中の債券を買っていくとともに、少しずつですが全世界株式の積立を進めます。月間30万円ずつのクレカ積立では、年間でも360万円にしかなりませんが、これは奇しくも新NISAでの年間上限枠と同じです。まぁ積立はこのくらいのペースで行うのがよいのかもしれません。
各セグメントは以下の目論見書に従って運用しています。
- 株式セグメント目論見書
- 債券セグメント目論見書
- リアルアセットセグメント目論見書
- ヘッジセグメント目論見書
- オルタナティブセグメント目論見書
また計算上の注意点は下記です。
- このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
- 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
- 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
- 法人と個人の資産を合算しています
【2023年1月の成績とポートフォリオ】