FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

なぜ「利確」はしないのに「含み損」は損失確定するのか


株式投資入門的な本を読むと、だいたい書いてあるのが「利益はちゃんと確定しよう」という話と、「損が出たら塩漬けにしないで損切りしよう」という話です。でもぼくは、損切りはしても利確はほとんどやりません。それはなぜでしょうか。

利確のデメリット

含み益を確定させる、いわゆる利確。ぼくが基本的に利確を行わない理由は2つです。一つは、購入した株式は基本的に永久保存のつもりで買っているということ。もう一つは利確すると税金を払う必要があるから、です。

 

利確をオススメする人がよく言うのが「含み益は幻」という言葉ではないでしょうか。これが何を意味しているのかを考えると、おそらくこういうことです。

今、この株には利益がちょうど乗っているが、今後この株は下がってしまうかもしれない。いまくらいの利益で十分ならば、下がる危険を考えると、いまのうちに売って利益を確定したほうがいい。

この話は理屈としては分かります。ただ、ここには前提条件があって、

  • 株価はレンジで上がったり下がったりするもので、長期的に上昇するものではない
  • レンジの上限くらいーー20%とかの利益が、そもそも想定した利益

の場合に最適な行動になるのではないかと。

 

一方、ぼくが購入する株は、基本的に買ったら売るつもりはないものばかりです。超長期保有しているGoogleとかAmazonとかMetaとかが、いかに上昇してくれたか。

 

一方、これまで短期で売買した株といえば、3年も持ったのに爆上げのちょい前に手放してしまったTeslaとか、2016年に100株も買ったのにわずか3年で1.5倍で手放してしまったNVIDIA(当時26ドルくらい)とか*1

 

そんなわけで、ぼくの中では3年で手放すのは短期売買で、10年でももったいなくて、基本は永久保有となるわけです。ぼくが見つける株が、短期的にどうこうする銘柄じゃなくて、10年、20年で大きく化ける銘柄ばっかりというのもありますね。

 

そうなると、利確を行う理由がありません。単に税金を払うことだけになってしまいます。

損失確定のメリット

では含み損のほうはどうでしょうか? こちらは世間の言い伝え通り、さっさと損失を確定させるのが基本です。ただ、ぼくの場合、実は損失を確定させるだけで、損切りはしません。どういうことかというと、一旦売却して損失を確定させたら、同じ値段で買い戻してまっさらな状態で保有を続けます。

 

これは一度買った銘柄は永久保有というポリシーに基づいてのことです。売るのは株価が下がったからではなく、想定した事項が変化した場合です。例えば、AIチップの圧倒的先行者と見立ててNVIDIAを買ったのに、AMDとかがNVIDIAをAIジャンルで逆転したとかいうことが起きたら、そのときは株価にかかわらずNVIDAは売りです。

 

ではなぜ損失を確定させるかというと、これは税金対策がメイン。損を吐き出すことで、確定申告時に損失を計上できるからです。株式投資をやっていると、どうしても配当を受け取ることになります。現在のように、内部的に配当を再投資してくれる投資信託がメジャーならばこんな悩みもないのですが、海外ETFで投資を始めた身からすると、そこそこの配当をいただき、そこから税金が源泉徴収されているわけです。

 

これを取り返すには何らかの損失が必要です。そんなとき、もし永久保有前提なのに含み損のある銘柄があったら最高です。そこで損失を作って確定できるからです。

 

含み損銘柄を一掃するメリットはもう一つあって、自分のポートフォリオを見たときに全部含み益銘柄になること。実は精神衛生上、これはたいへんよろしい。

 

そんなわけで、利確はしないで含み益、損失確定はさっさとやって含み損は一掃する。これがぼくの運用スタイルです。

 

www.kuzyofire.com

 

www.kuzyofire.com

 

*1:NVIDIAは400ドルで買い戻してるんですから、これまた悩ましい。