これまでIFA向けのみだった楽天証券の証券担保ローンが、ついに一般開放されました。国内株式を担保にでき、掛け目は6割、金利は1.857%〜+2%とまぁまぁリーゾナブル。これで借金がさらにはかどりますね
楽天証券の証券担保ローンの概要
楽天証券の証券担保ローン、概要は次の通りです。
- 要マネーブリッジ設定
- 担保:国内上場株式(ETF含む)
- 担保掛け目:60%
- 金利:1.875%〜3.875%
概ね一般的な証券担保ローンで、例えば野村のWebローンと大きく違う点はなさそうです。20歳以上80歳未満が対象なので、若すぎる方やシニアな方はごめんなさいなのは他と同様です。
当然Webから申し込みし、借り入れを行うと楽天銀行に着金します。マネーブリッジで楽天銀行と楽天証券はつながっていますので、その段階で株式などの購入が可能です。返済は楽天銀行口座から、Web操作で返済可能になっています。
概要説明書はこちらです。
担保にできるのは東証上場株のみ
さてここからいくつか気になった点を。担保にできるのは東証上場株式のみです。国内投資信託=ETFも対象です。ただし、NISA口座は対象外ですし、超低位株などもNGです。
楽天証券のIFA版証券担保ローンは、米国債など外国債債券が対象でしたが、楽天証券本体版は国内株だけ。野村のWebローンは、外国株、日本国債、米国債も対象なので、そのあたりは今後のアップデートが期待されるところです。
掛け目は60%
担保の掛け目は一律60%です。これは例えば時価評価100万円の株を持っていたら、最大60万円の借り入れが可能(=借り入れ限度額)だということです。これはけっこう優遇されています。野村のWebローンは掛け目50〜80%ですが、株式は50%。それに比べると高いですね。
金利は借り入れ額に応じて変動
金利は変動金利で毎月見直しです。他の証券担保ローンもだいたい同じですが、短期プライムレート連動なので、日銀が利上げをすればその分だけ金利が上がる形です。
ベース金利は1.875%ですが、月末の貸付残高に応じて金利が変わります。
- 1000万円超 1.875%
- 100万円超〜1000万円未満 2.875%(+1%)
- 100万円未満 3.875%(+2%)
例えば6月30日時点で300万円借りていたら、100万円超〜1000万円未満にあたるので、7月の金利は2.875%になるということですね。なお初回借り入れ時は、借り入れ限度額を貸付残高として計算します。初回は資産が多ければ1.875%も簡単です。
月末時点で計算するので、優待クロスで月末に借りて月初に返済する人は、とても有利な計算方法ではないでしょうか。
信用取引口座を開いていてもOK?
一つだけ気になるのは信用取引口座の扱いです。野村證券の野村Webローンは、信用取引口座と排他になっていて、どちらが一方しか利用できません。ただ楽天証券の証券担保ローンについては、特に「信用取引口座を開いている人はお使いいただけません」という記載がないんですよね。
証券担保ローンは事前申し込みと審査が必要なので、その際にチェックして落とすのかもしれませんが、もし使えるならありがたいし、もし信用取引と同時に使えないなら、ざんねながら信用取引のほうを優先するしかないかなと思っています。