1月12日に、4基目となる千葉・白子の太陽光発電所が連系しました。さすがに4基目となると、それなりに慣れてきます。昨年末に工事中の現場を視察したときの状況も併せて、まとめておきます。
連系までの流れ
申し込みしていた物件が農地転用に失敗して、代替えの案件として2018年12月に紹介されたのがこの白子です。そのときに視察したときの写真がこちら。
うっそうと木が茂っており、これは草刈りというレベルではありません。森であり、伐採開墾という感じです。
物件そのものは18円で、102.06kWの過積載、表面利回りは11.9%ですが、別途この“森”の造成代がかかるため、それを入れ込むと10.5%という内容でした。
そこから各種認定を取るのに2年がかかり、やっと準備が完了。つぎに工事か!と思った矢先に、当初経産省に出していたパネル容量の数字がもっと低いものだったことが発覚しました。認定上、これを修正することはできないそうで、モジュール発電量は87.42kWと大きく減少してしまいます。
代わりにEPC業者のほうでパネルを、JAソーラーからJINKOに変更。価格も抑えることで、表面利回りを12.8%に増してもらい、造成代を入れると11.1%という利回りでGOを出しました。
これでやっと……と思うもつかの間。今度は、敷地の東にある木を切らないと、かなり影になるだろうということが(いまさらながら)発覚。これによって造成代が50万円もアップしてしまいます。ここまで来てNGにしても仕方ないので進めてもらうことにしますが、結果、最終的な利回りは10.8%に。
良かったこととしては、白子市は太陽光発電所も先端設備等導入計画の対象のようで、2020年12月に先端設備等導入計画の認定も無事におりました。これで、3年間の償却資産税が免除です。ほかの発電所に比べて積載量が少なく、償却費も少なくなるのでちょっとロスではありますが、まぁ仕方ありません。
土地決済は結局郵送で
毎回面倒なのが土地の決済です。今回は認定などが終わってから急ピッチで話が進んだため、事前の契約書取り交わしと手付金の支払いはなしで、土地の決済となりました。最初は、「いつ現地に来られますか?」という話でしたが、日程を調整している内に「郵送でもいいでしょうか?」となり、結局郵送で。
契約書を郵送でやり取りしたあと、司法書士の先生から電話をもらい、代金を振り込みました。振り込み後、登記変更の手続きがなされ、登記費用(6万3870円、高い!)を支払った後に、全部事項証明書や登記情報などが郵送されてきました。
ちょっと面白かったのは固定資産税の扱いです。売り主が、日割りでの計算にしたいということだったのですが、もともと山林で税金が安いうえに、年末の残り数日の契約だったので、なんと日割り計算で20円ちょっと。変なところにこだわる売主さんでした。
幸いなことに、今回も間に不動産屋が仲介に入ることはなく、直取引になったので、仲介手数料は払わずに済みました。
造成後の発電所
きれいに造成も終わり、まだ工事中のタイミングでしたが発電所の模様です。
南側の道を隔てた先に2階建ての建物があるのと、その脇に樹木があるのは当初からちょっと気になっていましたが、まぁ開けた場所ですね。
パネルなどはこうなっています。
- パネル JINKO JKM465M-7R3-J(465W) 188枚
- パワコン オムロン KPV-A55-J4 5.5kW 9台
ジンコソーラーは2006年設立の中国メーカー。1枚あたりのW数が大きいので、枚数は188枚に過ぎませんが、87.42kWを実現しています。パワコンはおなじみのオムロンKPV-A55-J4です。
敷地には余裕があり、経産省に出した容量を変更できないという罠があるとは思ってもいませんでしたが、業者側の値引きでまあなんとか数字は揃えることができました。こちらの発電状況がどうなるか、楽しみです。