日銀利上げが、徐々にさまざまな金融機関の利率に影響し始めています。今回、証券担保ローンとして便利な野村Webローンも、金利アップを発表しました。これまで1.50%だったものが1.65%になります。
金利が1.50→1.65%に
プレスリリースがパブリックに出ているだけでなく、野村Webローンを利用している人なら野村信託銀行へログインしたときのお知らせにも、利率改定のお知らせが届いています。
金利はこれまでの1.5%から1.65%に。ざっくり取られる利息が10%増える形です。適用は9月1日から。
あれ? 金利変更は契約更新時じゃななかったの?
ではいったいいつからこの影響があるのでしょうか。野村Webローンに関心を持ったときから、実践しつつ調べてきました。
申し込み編から、外国株を担保設定してみる編、実際に借り入れしてみる編、そして意外と分かりにくい「担保評価額が下がった場合」「返済や追加担保について」「金利はいつ付くのか」「返済はどうするのか」などの細かなところをまとめたリスクと注意点編です。
これらは都度、店頭または電話で確認しながら書いたのですが、ちょっと今回の金利改定では、書いた話と違うことになっています。当初聞いたのは、次のような話でした。
(金利が)いつ変動するのかというと、こちらも契約更新のタイミング。つまり、1.5%の時に借りれば、契約更新までは変わらないということです。逆に、6ヶ月おきに金利が変わる可能性があるわけです。
ところが今回の金利改定の注意書きを見ると、下記のようにあります。
改定後の適用利率は、契約期間中であっても、改定日当日より適用されます。
2024年8月31日まではお借入残高に対し年1.5%の利率で利息が計算され、同年9月1日以降はお借入残高に対し年1.65%の利率で利息が計算されます。
あれ?ここは重要なところなので確認してから書いたはずなんだけど……。ともあれ、実際には契約期間中であっても借り入れ中でも、9月1日分以降は1.65%に利率が変わるということです。
Webローンは、毎日の終わりに借入残高に対して1.65%/365の利率で利息が付く(端数切り捨て)ので、9月1日分は9月1日の終りに1.65%で計算されて付くことになります。
15bpsアップなら良心的
長く1.50%だった野村Webローンでしたが、今回15bpsのアップとなりました。野村Webローンが短期プライムレート連動か長期プライムレート連動かは明記されていませんが、どちらも今後を睨んでという感じなのでしょうか。短期プライムレートはいまだに横ばいで2009年から1.475%のまま(最頻値)。一方で長く低位にあった長期プライムレートは2020年から上昇基調にあり、最近は激しく変動しています。
こういう状況の中、1.65%ならばまだまだ金利としては低いと考えていいのではないでしょうか。何しろ信用取引の金利が2.8%(楽天証券の場合)なのですから。
さすがに大和証券のように3%近くとかなると、今後野村Webローンを使うのを再考してしまいますが、1.65%ならば許容範囲。まだまだ活用したいと思っています。