FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

発注ミスで10万円損失を出したときの心の動き

先日、優待クロスの発注ミスで10万円ほどの損失を出しました。そのときの心境の変化が、まさに「初心者あるある」的な内容だったので、反省踏まえてどんな感じだったのか、振り返っておきたいと思います。

 9月4日 クロスの売り注文予約を出す

今回ハマった銘柄は植木組(1867)。9月末に優待としてQUOカード1000円がもらえる銘柄です。優待クロスでは、信用売り注文と現物買いを同時に行って、値動きによる損益をヘッジしながら、優待だけを取りに行きます。

 

ただ、日興証券では信用売りの「予約」が可能です。これは現在の株価よりも高い価格を「指値」注文しておくことで、信用売の権利を確保したまま、実際の約定を遅らせることができるテクニックです。

 

9月4日の金曜日の夜、植木組の信用売について指値注文を入れました。全然急いで取る銘柄ではなく、まぁ念の為予約しておくか、くらいの軽い気持ちでの注文でした。通常、日興証券での予約は値幅いっぱい上限値にしておくのが基本です。株価2600円の銘柄なら、±500円が値幅制限なので、3100円を入れておく形です。こうすることで、意図せずに株価が上昇して、売りだけが約定することを防ぎます。

 

ところがこの植木組について、なぜか指値の数字を修正せずに注文してしまいました。つまり、4日の終値である2615円です。600株の信用売注文が出された形です。

9月7日 意図せぬ約定

週明けの9月7日、寄り付きは2615円でした。当然、指値注文が約定します。

 

不幸だったのは寄り付き直後から株価がいきなり上昇し始めたことです。朝9時過ぎ、約定の通知を見て、驚きます。あれ? なんで約定してる? と。ところがその時すでに株価は上昇を始めていて、10円ほど上昇していました。10円×600株で6000円の含み損です。

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「6000円の損失は大きいな。待てよ。このまま少し待てば、反転して売り値で買い戻せるんじゃないか?」。そう思ったぼくは、2615円で返済買いの指値注文を入れました。貸株料は損するが、まぁ仕方ない。そのくらいの気分です。

 

ところが株価は落ちてくるどころがぐんぐん上昇して、高値2669円を付けます。54円の上昇です。含み損は3万2400円に膨らみました。これはマズいぞ!と思ったのもつかの間、株価は下落し、2639円で7日は終わります。売り値から24円高。1万4400円の含み損です。

 

ちょっと迷ったものの、急騰は一時的なものでよくある話。かなり戻ってきたので、このまま指値を維持して待っていれば、買値まで下がってくるのではないか。そんな甘い考えでこの日を終えたのが、運の尽きでした。

9月18日 損切り 

結局、その後も株価は上昇を続け、2700円を突破。さらに上がり続けます。毎日建玉の損益を見るたびに、どんどん損失が膨らんでいきます。3万円損失でも良かったので、ポジションをクローズしておけばよかった、などと思ってもあとの祭り。さてどうするか。

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結局決断したのは9月18日。さらにぐんぐん上昇する株価を見て、後場の寄り付きで成り行き返済買い注文を出しました。2778円で600株返済買い。株価は実に163円も上昇しており、9万7800円+貸株料の損失となりました。

教訓

さて、このことの教訓は何でしょうか。まずクロス注文の際にミスプライスで注文を出さないこと。これは絶対です。ただ、これは何度も繰り返してきたミスであり、9月4日の週末も、何度もミス注文がないか目視確認したはずでした。ミスは起こるものとして注文方法を考える必要があります。

 

問題はその後の手法にありました。これまでのミス注文では、幸いなことに約定はしてしまったが、その後株価が下落したりして、逆に利益が出てしまったこともありました。そうした甘い記憶が、「きっと株価上昇は一時的で、また落ちるだろう」という楽観を生んでしまいました。

 

冷静に考えると、合理的な考え方はこうなるはずです。植木組のポジションで含み損が発生した。このとき、「含み損」とは考えずに損失が実際に起っていると考えるべきでした。

 

例えば、すぐに決済して損失を確定したとします。その後、再度植木組の株を空売りして、下落に賭けるでしょうか? ぼくが行ったことは、まさにこの、「損失を生んだ株で、もう一度損失を取り返そうとする」行為でした。

 

植木組はQUOカードのために取引した銘柄で、なぜ株価が上がっているのかも分からなければ、どんなビジネスをやっていて、どんな業績なのかも知りません。にも関わらず、「ここまで上がったら、一時的に下がるはずだ」と根拠もなく考えて、デイトレードに手を出したわけです。バカですね。

 

そして損失が膨らんでいく中で、「もう少し待てば下がるかも」と根拠のない期待を抱き、結局、損失の大きさに耐えきれなくなって損切りしたということになります。

 

意図せぬ約定で損失が出た場合、この損失は実際の損失と受け止めてすぐに決済。やはりこれが基本です。「反発するかも」とかそういうことはデイトレードのプロならともかく、分かるものではありません。にも関わらずポジションを持っていたがために、淡い期待を抱いてしまったわけです。ポジションをいったんクローズすれば、再度植木組で損失を取り返そうなんて思うはずもありませんでした。

 

  • 貸株料7日分を節約するために予約注文を活用するのは、大きな損失を生む可能性がある
  • ミス発注は損失を受け入れてすぐに損切りする必要がある。持ち続けるのは単なるデイトレ

わかっていたはずなのに、やってしまう。少々痛い教訓となりましたが、いい学びを得ました。そしてズルズルと損失が膨らむ恐怖と、最悪のタイミングで損切りしてしまうという行動が起きる理由も実感した次第です。

 

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