FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

太陽光パワコン電気契約がついに従量電灯Aに

木更津1号発電所の電気契約が、やっと「従量電灯A」に切り替わりました。これで月額の電気代が大幅に安くなります。ここまでの流れをまとめておきます。

夜間パワコンにかかる電気代、2000円少々

下記の記事に書いたように、太陽光発電所の稼働には電気代がかかります。自分で発電しているのになんで?と思いますが、全量買取契約というのは発電した電気をすべて売却するので、発電制御機器であるパワーコンディショナー(パワコン)を稼働する電気は買わなくてはいけないからです。

 

こちら、過去の請求書を見ると、発電所あたりパワコン9台でだいたい9kWhというところ。これだけで2000円〜2500円程度の電気代が毎月請求されてきます。 

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2000円をバカにすることなかれ。現在すでに4基が稼働していますが、これだけで1万円弱。年間で12万円が飛んでいきます。あり得ない!ということで、電気契約の切り替えを目論んできました。使っただけ電気料金を支払う従量契約にすれば、ものすごく安い料金になるからです。

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これまでの経緯 

木更津1号基の連系は2020年の3月。これを従量電灯Aに切り替える目論見です。そのためには、400VA以上の負荷設備が必要だということで、まずはそれら機器をつなぐためのコンセント工事からスタートです。

 

2020年7月に、EPC業者を通じてコンセント設置と契約切り替えの依頼を出しました。なんだかんだあり、実際に工事の請負契約を結んだのが12月。費用は5万円でした。年内から年明けにかけて工事が終わり、電気契約はどうなったかな? と思っていたところでした。

 

実は木更津の契約にはぼくの携帯電話が登録してあったようで、突如、電気代の支払いが紙からSMSに切り替わりました。東電は紙の振り込み書から、SMSを使った携帯払いへの変更を進めているようです。それはそれでいいのですが、SMSには最低限の情報しか乗っておらず、あまりに不親切。

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SMS記載のURLを開くと、いきなり郵便番号と電話番号を入れろと出るのですが、えと? この電気代はいったいどこの発電所のものでしょう? 先にそれを教えて下さい。。。

 

というわけで、このSMSで送られてくるのはどこの契約でしょう? と東京電力パワーグリッドに電話したのが始まりです。お客様番号を伝えて調べてもらおうとしたら、「こちらではSMSになっているのかどうか分かりません」という返答。では、未払いになっていますか? と確認すると、「2月分1500円がまだのようです」と。

 

え? 1500円? いったいどういうこと? と思っていると、「どうやらこの契約は終了しているようです」と言われます。終了? ますます深まる謎。いま、どんな契約になっているんですか? と聞くと、「こちらは料金担当なので分かりません。この電話にかけてみてください」と。出ました。東電に多いたらい回しです。

 

電話番号にかけても、「ただいまコロナウイルス蔓延のため、お電話がたいへんつながりにくくなっております……」。いやはや。こちらも電話したくてしているわけではありません。Webサイトがたいへん分かりにくい、またWebサイトで手続きできないので、仕方なく電話しているわけです。新たな番号を示されると、これで再び10分以上待たされます。フリーダイヤルだということが、唯一の救いです。

 

そして再びつながったオペレーターさんに確認して驚き。「このお客様番号は、契約が終了していますね。しばらくお待ち下さい」。いったいどうなっているんだ? と思ったら、「1月29日に、従量電灯Aに切り替わり、お客様番号が新しくなっています」とのこと。

 

なるほどなんとそういうことですか。どうやらコンセント工事から時を空けずに電気契約が切り替わったようです。よかった。

従量電灯A

これまでの「定額電灯」は、定額ではあるものの機器のワット数に応じて1台ごとにかかる契約でした。パワコンは50VA以下ということで、1機器196円49銭。これが9台で1768円。そこに基本料金にあたる需要家料金52円50銭が追加されます。あれ? 合計しても2000円を超えないのですが、なぜだろう? まぁいいや。

 

さて、従量電灯Aは、全体で1つの契約になります。8kWhまでは216円30銭。超過1kWhごとに17円87銭です。これまでの実績からいうと、いって9kWh。つまり、234円で収まる計算ですね。と思ったら、いつの間にか従量電灯Aも値上げされていました。現在は、8kWhまで235円84銭、超過1kWhごとに19円88銭です。255円です。

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やっとまっとうな電気料金になったということです。

新電力への切り替えを検討する

さて200円台まで下がることが想定される電気代ですが、これを更に下げる方法もあります。新電力です。「Looopでんき」が基本料金ゼロを打ち出して人気を博した結果、他社も追随。20社近くが基本料ゼロのプランを用意しているようです。

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ただ、従量電灯A(東電)ではLooopでんきに切り替えることはできず、一般的な従量電灯Bに切り替える必要があるようです。

おうちプランをご要望される場合は現在の電力会社で従量電灯B(関西電力、中国電力、四国電力は従量電灯A)の契約に切り替えてLooopでんきにお申し込みください。

またLooopでんきの従量単価(関東地区)は税込みで26円/kWh。他社も似たりよったりで、それでも例えば「0円でんき」は26.3円/kWh、「ジャパンン電力」は26円/kWhといった感じなので、Looopでんきが良いようです。

 

これだけでいえば、9kWhだと234円なので、従量電灯Aと大して変わりません。ところが新電力の多くは、キャンペーンを実施していて、乗り換えプレゼントがある場合が多いんですね。

 

例えば一時Twitterで話題になった「ミツウロコでんき」では、比較サイトなどを経由して3月31日までに申し込むと最大Amazonギフト券1万円分がもらえるようです。

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切り替えてもいいのですが、今度は従量電灯Aから従量電灯Bへの切り替えが必要ですね。キャンペーン系はめんどうくさい。。何が面倒って、ことごとくお役所的な東京電力とやり取りするのが苦痛です。

 

まずはしばらく従量電灯Aで過ごしてみて、必要に応じて切り替えを検討してみることにします。

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アパート一棟、ついに契約

数年前からずっと「買う買う」詐欺をしていた不動産。ついに、一棟もののアパートの契約をしました。いろいろとすぐに試してみる性格なのですが、不動産はなかなかハードルを超えるのに苦労しました。

物件概要

今回契約した物件は、未公開の都内一棟もの。木造全9室のワンルームです。築3年と築浅なのが特徴で、表面利回りは7%になります。違法建築ものでもなく、極めて一般的なアパートですね。土地が旗竿というところがちょっと気がかりますが、いい感じの物件です。

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契約までの経緯

何度か相談をしていた不動産屋経由での物件になります。案内をもらってすぐに、詳細の問い合わせをしたのが1月15日。レントロールや土地の公図などを確認しつつ、収益シミュレーションを行い、何度かの打ち合わせを経て、2月頭に銀行への融資打診となりました。

 

シミュレーションの方針は、5年税引前IRRで8%。これを上回る融資条件ならばGoという感じです。結果、自己資金割合23%、金利2%以下ならば行けそうという感じになりました。

 

よくあるオリックス銀行などでは自己資金4割以上必要という回答。数年前のフルローン、オーバーローンが当たり前という状況から見ると、相当に融資状況が厳しくなっていますね。その後2月12日に、銀行から返答。提示条件で融資が行けそうということでした。耐用年数いっぱいの18年、某地銀のプロパーローンです。

 

2月頭に、空室だった部屋に入居者が付いたという連絡も。これで現在満室状態です。

 

その後、2月26日に融資条件付きの売買契約を締結。不動産会社のオフィスにて、手付金を支払い、契約書に捺印してきました。ありがたいことに、同条件で別の地銀も検討してくれているということ。どちらかで決まるか、条件のいいほうで決められそうという状況です。

 

3月22日前後までに最終的な融資判断が出るそうで、それが終わったら、銀行にて金消契約(金銭消費貸借契約)を結びます。その後、融資額が売り主口座に入金され、同時にぼくのほうも頭金を送金。そのタイミングで晴れて所有権移動、登記変更、物件の引き渡しとなります。スムーズにいって3月末という感じですね。

収益シミュレーション

今回は下記の条件で収益シミュレーションを行いました*1

  • 自己資金23%
  • 借入金利2%
  • ローン年数18年(建物耐用年数22年)
  • 平均入居年数4年、募集平均期間2カ月(→想定入居率96%)
  • 法人名義購入

ざっと、表面利回りは7%。対して経費率23.3%を引いたNOI(Net Operating Income)利回りは5.37%です。すると年数ごとのIRR推移は次のようになります。これは購入時価格で売却した場合のIRR(内部収益率)です。5年後、または10年後に売却して出口を迎えた際に、プロジェクト全体の年間リターンがどうだったかを表します。

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キャッシュフロー(CF)の推移は次のようになります。額は伏せていますが、年間で物件価格の0.3%、初期投下費用の0.9%のリターンでしかありません。

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ローン完済までの18年間のCFですが、2つの特徴があります。まず18年と比較的短いローンだけあって、大したCFは出ません。初期の売買にかかわるコスト(物件価格の4.5%計算)を回収できるのは、19年目まで待つ必要があります。もうひとつは、減価償却期間とローン期間がほぼ一致しているので、減価償却費をローン返済額が上回る、いわゆるデッドクロスは起きません。

 

つまり、この不動産投資は、出口を迎えて初めてしっかりとしたリターンが出る投資だということです。太陽光発電投資とは考え方が違いますね。購入価格と同額で売却した場合に、売却CFを含めた累計キャッシュフローが、初期投下資金の何倍になっているのかを表すマルチプルは次のようになります。10年後売却で、だいたい2倍になる計算ですね。

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売却シミュレーション

では売却時のシミュレーションです。まずは収支トントン、ブレークイーブンになる条件から。これは賃料下落がない前提での計算になります。この表面利回りとは、賃料を物件価格で割ったもの。つまり、売り主からすると表面利回りが低いほど高く売れるということであり、買い主からすると高いほど安く買えるということになります。

  • 5年後売却時表面利回り 8.03%
  • 10年後売却時表面利回り 10.79%

この数字を見ると、購入時7%でしたから、売却時にここまで利回りを高くして売ってもブレークイーブンだということです。

 

ただし賃料は下落します。東京23区のワンルームの場合、木造は5年で3%程度、10年で5%ほどの賃料低下が想定されます。これを入れ込むと、次のような計算になります。

  • 5年後売却時表面利回り 7.79%
  • 10年後売却時表面利回り 10.25%

仮に5年後に7.5%の利回りで売却したとするします。CF累計を除き、売却利益で投下資金に対して税引き後で28.39%のリターン(年換算5.1%)が得られる計算です。7%の利回りなら、46.42%(年換算7.9%)ですね。10年後だと、残債が小さくなっていることから、7.5%なら86.98%(年換算6.4%)、7%なら105.02%(年換算7.41%)の利益になります。これに、累計で得られたCFが追加になる計算です。

 

購入売却時の税金や仲介手数料が大きく、やっぱり不動産は税金と手数料との戦いだということが分かります。

懸念の融資

とはいえ、これらは銀行融資がおりなければいわゆる絵に描いた餅です。幸い2行が検討してくれているので、なんとかまとまってくれればいいのですが……。ちなみに、ぼくの場合、融資審査に関するポジティブ材料とネガティブ材料は次の通りでした。

 

ポジティブ

  • 資産額
  • 勤務先の状態
  • 太陽光以外の借入なし

ネガティブ

  • セミリタイアに伴う低給与
  • 太陽光発電所の借入

当然のことですが、セミリタイア前に比べて属性的には大幅ダウン。さらに、太陽光発電所の土地と動産がありますが、これらは銀行は担保評価してくれません。相当ネガティブな状況の中、いろいろと頑張ってくれている感じです。

 

太陽光事業があるため、太陽光の試算や法人の決算書など、個人で普通に必要になる書類に比べて相当な数の書類を出すことになりました。いずれも資料はあるので集めるだけなのですが、これを読み解いて稟議書にまとめることを考えると、銀行の融資業務というのも大変だなぁと思う次第です。

資金を用意する

今回、手付金は支払ったものの、融資が確定したら残金の支払いのために、物件価格の23%の現金を用意する必要があります。これは総資産の16%程度にあたります。

 

よくも悪くも現金は寝かせておかない主義なので、手持ちの金融資産を現金に変えなくてはいけません。現金同等物であるオルタナティブセグメントの比率は24.8%あるので、これを充てれば賄えますが、けっこうなリターンを出しているセグメントなだけに、本当総資産の20%くらいは現金として確保しておきたいもの。

 

というわけで売却候補は次のようになります。

  • 一部の米ETF(セクターETFのXLPを処分しようかと)
  • 積立しているひふみ投信(わずかな額ですが、処分済み)
  • ドルMMF(106円くらいで円転したい)
  • 優待クロス用資金
  • Bitcoin(構成比率が高まっているので一部売却したいが、税金が……)

基本的には優待クロス用資金をいったん不動産購入費用に充てるつもりです。税金を考えるとBitcoinはちょっと悩みますね。雑所得損失でカバーできる範囲内で毎年少しずつ売却していくのが基本方針だったりしています。

 

しかし優待クロスは3月末に年間の山場を迎えます。正直、資金はいくらあってもいいくらいの状況。そして、3月銘柄の利回りは1%を超えてくるものが大量にあるわけです。さぁなんとか資金がほしいのですが、さてどうするか。準備をしつつ、銀行融資結果を待ちたいと思っています。

 

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*1:シミュレーションは玉川陽介著『Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて』を使っています。

2021年1月の太陽光発電パフォーマンス 4基まとめ

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数年かけて仕込んできた太陽光発電所も4カ所が稼働し、それぞれ元気に発電を行っています。それぞれの状況をまとめておきたいと思います。

現在の発電所状況

現在の太陽光発電所の状況は次のとおりになります。

  • 1号基 木更津発電所 2020年3月連系
  • 2号基 筑西発電所 2020年10月連系
  • 3号基 いすみ発電所 2020年12月連系
  • 4号基 白子発電所 2021年1月連系
  • 5号基 石岡発電所 2021年3月連系予定
  • 6号基 君津発電所 2021年4月連系見込み
  • 7号基 栃木県   2021年5月連系見込み

FIT単価はいずれも18円。システムのスペックは次のようになっています。

  • 木更津発電所 JAソーラー(97.2kW)/オムロン
  • 筑西発電所  JAソーラー(97.2kW)/オムロン
  • いすみ発電所 JAソーラー(98.8kW)/オムロン
  • 白子発電所  JINKO(87.42kW)/オムロン

月間発電状況

それではまず毎月の発電状況の推移です。単位はkWh。1月の白子稼働で、25MWhまで発電量が増加となりました*1

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さて絶対的な発電量はともかくとして、問題は予実です。当初利回りを弾いた発電計画に対して、実績がどうだったか? ということです。それがこちら。各月の計画値と実績値を比較して、100%以上なら上振れ、以下なら下振れという計算です。

 

しかし、あれ? 元々下振れ気味だった木更津は相変わらず80%〜90%あたりをいったりきたり。そして11月こそ上振れした筑西も、12月、1月と大きく計画を下回ってしまいました。もう少し上振れると踏んでいたのですが、なかなか難しいものですね。

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売電とCFの状況

では発電した電力を売却した売電額から、ローン返済額を引いたキャッシュフロー(CF)はどうでしょうか。下記がCFの月次推移です。いやはや、こちらも結構厳しいですね。さすがに4発電所だと赤字の月はないはずですが、木更津の赤字がほかの発電所1基分のCFを食いつぶす月もでてきています。

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念の為ですが、木更津のCFがこれほど悪いのは、下振れのせいだけではありません。太陽光発電のローンは普通15年〜20年ですが、木更津については公庫に申し込んだ関係で、なんと10年返済なのです。そのため、返済額がほかよりも4割増しくらいになっています。逆に、10年で返済が終わるので、FIT期間の残り10年は返済なしでCFが入ってくるというわけです。IRRで考えると、返済期間は長いほうが当然いいのですが、まぁ仕方ありませんね。

発電所の評価額

さて、ではここまでのデータを元に、発電所の評価額を計算してみます。不動産や太陽光発電などの価値を、株式などと同等に比較するには、DCF法が適切ではないかと考え、割引率6%で現在価値を計算しました。

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 4基の発電所の評価額をまとめると、こんな感じです。計画値100%で計算した白子は、下振れが続く木更津の4倍の評価額になりました。むーという感じです。

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ちなみにこの計算はけっこう頑張っていまして、単純に収益ーコストでCFを出しているのではなく、償却費や借入金利、償却資産税を計算して税金を計算し、税払いを加味してCFを計算しています。木更津と白子は先端設備等導入計画の申請も通っているので、償却資産税3年免除も盛り込んでいます。その上でCFを6%で割り引いて合算し、現在価値を導いています。

 

では同じCFを、今度はIRRの観点で見るとどうか。木更津が残念がっかりなことになっていますね。ちなみにいすみと白子は発電実績がまだほぼゼロなので、売上予測は計画値ままです。白子の予測が計画を上回っているのは、先端設備等導入計画が決まったので、その分CFが改善しているせいです。

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太陽光発電の実際

太陽光は物件によってピンキリだということがよく分かります。日当たり次第とも言います。イメージとしては、FIT18円の低圧発電所1基につき、晴れていれば、時給800円くらいで働いてくれるイメージです。晴れていれば1日6000円くらい稼いでくれます。下記はエコめがねを入れた白子発電所の実データです。

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普通の15年ローンを組んだ場合、発電所1基あたり、CFが月間4〜5万という感じでしょうか。7基あれば月間28〜35万円、10基あれば月間40〜50万円というイメージ。もちろん、ここから税金やら草刈りやらの費用を払うので、もう少し実際は減ります。

 

ある程度フォーマットも固まったので、毎月太陽光発電所についても状況をまとめておきたいと思います。

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*1:各発電所とも、検針日が異なるため、実際は微妙にズレが生じています。木更津は7日検針、筑西は2日、いすみは22日です。また稼働直後は1カ月まるまる稼働していないので、発電量は少なめ

発電状況が分かる エコめがねって面白い

4号基となる白子発電所は、EPC業者がおまけとしてエコめがねを付けてくれました。こんなのいらないよね?と最初は思っていたのですが、病みつきになるほど面白いですね。

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エコめがねとは 

エコめがねは太陽光発電所に特化した発電量チェックサービスです。NTTスマイルエナジーというNTTグループの会社が提供しています。持ち株NTTが100%出資するNTTアノードエナジーの子会社となっています。

 

低圧発電所の監視システムとしては出荷量No1をうたっていて、7万2000件に導入されているということです。

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契約プランは月払いのレンタルと10年プランがあります。代理店経由の販売ということもあって、Webには料金は直接掲載されていませんが、10年プランで30万円程度のようです。ここには計測機器の代金とサービス利用料、保証料、通信に使う4G回線の利用料が含まれています。

エコめがねで分かること

エコめがねはWebページにアクセスして、登録のIDとパスワードでログインして使います。分かることはとってもシンプルで、ほぼリアルタイムの時間ごとの発電量、FIT単価をベースにした売電額です。また、各パワコンの稼働状況も確認できます。そのほか、地点の天気も表示されるのは地味にうれしいですね。

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データはCSV形式でダウンロードすることもできます。複数発電所の登録も可能で、まとめて確認できるようです。

 

また、発電量のチェックから異常検知&通知機能も持っています。

毎日、発電停止・通信停止等が無かったかをチェックし、異常・エラーを検知した場合は当日中にメールでお知らせします。発電量低下があった月にもメールでお知らせします。売電ロスを最小限に抑え、トラブルの早期発見をサポートします。

・発電停止(毎日チェック)
・パワコン停止(毎日チェック) ※パワコン接続タイプの商品のみ
・通信停止(毎日チェック)
・発電量低下(毎月チェック)

ぼくのプランはモバイルパックRS

遠隔監視システムにはいくつかの種類があって、パワコンから系統電力に送電する電線に取り付けて、電流値や発電量を計測するCTセンサータイプと、パワコンに直接接続するタイプがあります。

 

CTセンサーのほうが安価で接続できるパワコンを選ばないというメリットがありますが、パワコン接続のほうが詳細な情報が得られる代わりに高価です。

 

ぼくのプランはモバイルパックRS(パワコン接続タイプ)。接続図は次のようになっています。

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パワコン接続型だけに、各パワコンの稼働状況も確認できます。冬ではありますが、9時には複数のパワコンがマックスまで稼働し、4番、7番、8番はピークに達するのに時間がかかっているのがわかりますね。

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ほかの発電所にも何かしら入れようか?

こうやってリアルタイムに発電状況が分かると、ついついスマホでアクセスしてチェックしてしまいます。「あ、今日は6000円発電した!」「曇りだとここまで売電量が落ちるのか……」とかですね。

 

本当は、パワコンの異常など発電に問題があったときだけチェックできれば、実用上は十分で、その日やその時間の発電量なんて、株価の変動をついつい見てしまうようなものではあるのですが、面白いのは事実です。

 

1〜3号基については何も付けていないので、これを機にほかにも何かしら入れようかしら。考えてみたくなるアイテムでした。

 

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4号 白子太陽光発電所が連系

1月12日に、4基目となる千葉・白子の太陽光発電所が連系しました。さすがに4基目となると、それなりに慣れてきます。昨年末に工事中の現場を視察したときの状況も併せて、まとめておきます。

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 連系までの流れ

申し込みしていた物件が農地転用に失敗して、代替えの案件として2018年12月に紹介されたのがこの白子です。そのときに視察したときの写真がこちら。

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うっそうと木が茂っており、これは草刈りというレベルではありません。森であり、伐採開墾という感じです。

 

物件そのものは18円で、102.06kWの過積載、表面利回りは11.9%ですが、別途この“森”の造成代がかかるため、それを入れ込むと10.5%という内容でした。

 

そこから各種認定を取るのに2年がかかり、やっと準備が完了。つぎに工事か!と思った矢先に、当初経産省に出していたパネル容量の数字がもっと低いものだったことが発覚しました。認定上、これを修正することはできないそうで、モジュール発電量は87.42kWと大きく減少してしまいます。

 

代わりにEPC業者のほうでパネルを、JAソーラーからJINKOに変更。価格も抑えることで、表面利回りを12.8%に増してもらい、造成代を入れると11.1%という利回りでGOを出しました。

 

これでやっと……と思うもつかの間。今度は、敷地の東にある木を切らないと、かなり影になるだろうということが(いまさらながら)発覚。これによって造成代が50万円もアップしてしまいます。ここまで来てNGにしても仕方ないので進めてもらうことにしますが、結果、最終的な利回りは10.8%に。

 

良かったこととしては、白子市は太陽光発電所も先端設備等導入計画の対象のようで、2020年12月に先端設備等導入計画の認定も無事におりました。これで、3年間の償却資産税が免除です。ほかの発電所に比べて積載量が少なく、償却費も少なくなるのでちょっとロスではありますが、まぁ仕方ありません。

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土地決済は結局郵送で

毎回面倒なのが土地の決済です。今回は認定などが終わってから急ピッチで話が進んだため、事前の契約書取り交わしと手付金の支払いはなしで、土地の決済となりました。最初は、「いつ現地に来られますか?」という話でしたが、日程を調整している内に「郵送でもいいでしょうか?」となり、結局郵送で。

 

契約書を郵送でやり取りしたあと、司法書士の先生から電話をもらい、代金を振り込みました。振り込み後、登記変更の手続きがなされ、登記費用(6万3870円、高い!)を支払った後に、全部事項証明書や登記情報などが郵送されてきました。

 

ちょっと面白かったのは固定資産税の扱いです。売り主が、日割りでの計算にしたいということだったのですが、もともと山林で税金が安いうえに、年末の残り数日の契約だったので、なんと日割り計算で20円ちょっと。変なところにこだわる売主さんでした。

 

幸いなことに、今回も間に不動産屋が仲介に入ることはなく、直取引になったので、仲介手数料は払わずに済みました。

造成後の発電所

きれいに造成も終わり、まだ工事中のタイミングでしたが発電所の模様です。

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南側の道を隔てた先に2階建ての建物があるのと、その脇に樹木があるのは当初からちょっと気になっていましたが、まぁ開けた場所ですね。

 

パネルなどはこうなっています。

  • パネル JINKO JKM465M-7R3-J(465W) 188枚
  • パワコン オムロン KPV-A55-J4 5.5kW 9台

ジンコソーラーは2006年設立の中国メーカー。1枚あたりのW数が大きいので、枚数は188枚に過ぎませんが、87.42kWを実現しています。パワコンはおなじみのオムロンKPV-A55-J4です。

 

敷地には余裕があり、経産省に出した容量を変更できないという罠があるとは思ってもいませんでしたが、業者側の値引きでまあなんとか数字は揃えることができました。こちらの発電状況がどうなるか、楽しみです。

 

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マキタ電動草刈り機「MUR191UDRG」レビュー

太陽光発電所の草刈りのために、マキタの電動草刈機を買いました。その使い勝手について、ショートレビューです。

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18V チップソーUハンドル分割モデル「MUR191UDRG」 

マキタはさまざまな電動草刈機をラインナップしていますが、今回選択したのは 18V チップソーUハンドル分割モデルの「MUR191UDRG」 です。 

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 ラインナップの整理は次のようになります。まずバッテリーのボルト(V)によって、3種類+アルファに分かれます。

  1. 10.8V パワー小 ライト版
  2. 14.4V パワー小 ライト版
  3. 18V メインライン
  4. 36V(18V+18V) パワー版

この中で、今回はメインラインの18Vを選びました。

 

さらに歯の形状として、チップソー(回転金属板)と樹脂歯(3本歯)とナイロンコードがあります。チップソーが最もパワーがあり本格派ですが、その分取り扱い注意。ナイロンコードのほうは手軽版です。

 

そして持ち手のハンドルにも種類があります。ポピュラーなのがUハンドル、手軽になるに連れてループハンドル、2グリップという感じです。

 

今回は、最もメジャーで本格派のチップソー&Uハンドルを選びました。さらに、柄が2分割できるものとできないものがあり、ぼくが選んだのは2分割ものです。

 マキタの器具はバッテリーが共通化されていて、1つのバッテリーをほかの器具でも使い回せます。ぼくは初のマキタ製品だったので、バッテリーと充電器付きのモデルを。サードパーティから安価な互換品も出ていますが、今回は純正品セットです。

エンジン版と比べてどうか

このマキタの電動草刈機、18V版は「22mLエンジンと同等の使用感」をうたっています。ぼくは実際にエンジン版を使用したことがありますが、どうだったでしょうか?


筑西2号基 草刈り(2020年12月)

こちらは、筑西2号基の草刈りに2020年12月に行ってきたときの映像です。本来、U字ハンドルの両方を両手で持って体全体を左右に振って刈るのですが、これは撮影のために片手で操作しています。ちょっと危ないので、注意です。

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 使った感じとしては、思ったよりもパワーがあり、確かにエンジン版に引けを取らないパワーでした。数値的なものはわかりませんが、体感では同等といっていいでしょう。ではエンジン版との違いはどのあたりでしょうか。

極めて小さい振動

エンジン版を使ったことがある人なら、あの2サイクルエンジンの振動が手にすごい影響を及ぼすことを知っていると思います。ブルブル震えるために手がおかしくなり、30分以上連続使用すると、そのあと数時間は手が震えっぱなしになってしまいます。

 

まぁそのくらいでいったん安めといういことなんでしょうけど、これがエンジン版の最大のネックでした。身体を痛めるのです。ところが電動版は当然ながらそんな振動はなし。これなら長く使っても問題ありません。

極めて小さい音

2つ目は音です。エンジンは当然けっこうな音がします。原チャリを運転しているときの音が鳴り続けるという感じでしょうか。山の上とか農耕地ならばそれでもいいのですが、住宅地の中にある発電所では、これはけっこう近所迷惑です。

 

電動版はここもクリア。当然ですが、キュイーンという音以外は聞こえません。

30分は十分に稼働

逆に、電動版で最もきになるのは稼働時間です。エンジン版は、ガソリンさえ入れればずっと動き続けます。感覚的には数時間使ったくらいでは入れたガソリンは全然持つため、別途燃料缶がなくても、1日の草刈りくらいはなんとかなる感じでした。

 

では電動版はどうでしょう。今回30分くらい草刈りしましたが、バッテリー切れの気配はなし。バッテリーが切れるまでは使えませんでしたが、少なくとも30分は平気な感じです。

 

新モデル「MUR191UDRG」には、「楽らく」モードというのがあり、これが電力削減に貢献しているのでしょう。これは、3段階の速度を、負荷によって自動で調整するというものです。切っているときはパワーが増し、宙を泳いでいるときはローパワーに自動的に変更になります。

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ちなみに、草刈りをしていると頻繁に草が絡まるのですが、このときは「リバース」ボタンを押して逆回転させて絡みを取ります。

 

通常操作法としては、手首側のボタンを握りながら押し込むとロックが外れ、指でレバーを引くと歯が回ります。

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組み立てのやり方

ちなみに、MUR191UDRGは届いたら組み立てる必要があります。丁寧な説明書があるのですが、どんな感じか簡単に説明を。自分で取り付けるのは大きく2つ。

 

U字ハンドルは、上下からパーツをはめて4つのナットを締め込みます。

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もう1つは、チップソーのカバーとなる樹脂のパーツを本体に取り付けます。注意点としては、U字ハンドルとは取り付けのボルトの長さが違うことですね。

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この2つのパーツの取付については六角レンチが付属しており、このレンチは次のように本体に貼り付けて保管できます。

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最後に、チップソー自体を取り付けます。こちらチップソーと取付金具、ナットの順番があるので、そこを間違えないように。ぼくは一回間違えて、あれ?おかしいなとおもってやり直しました。こちらはもっと大きなナットを使います。工具は付属しますが、大型レンチは本体には取り付けられません。

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できあがった歯周りはこんな感じ。プロテクターをちゃんとつければそれほど危なくはありませんが、回転させれば指を軽く吹き飛ばせるパワーなので、取り扱いには要注意です。

 

エンジン版を何度か使っていたので、その良し悪しもある程度はわかっていたつもり。それに劣るならいやだなぁと思っていたのですが、電動版は全く遜色ないというのが現時点での感想です。ガソリンの取り扱いがないので、油で手や周りが汚れないのもいいですね。

 

また別の発電所の草刈りにいったら、追加のレビューを入れたいと思います。

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2号基 筑西発電所の草刈りに行ってきた

年末、気温は低いですが風もなく穏やかで日なたはポカポカしますね。稼働中の2号基となる筑西発電所に、視察も兼ねて草刈りに行ってきました。

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いまのところ好調な筑西2号基 

10月15日に連系した筑西2号基は、いまのところシミュレーションを7%ほど上振れて発電しており、そこそこ期待が持てる発電所です。しかし、まだ稼働後の現地にいけていなかったので、やってきました。

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冬の冬至前後ながら、開けた土地で、さんさんと輝く対応。おひさまが照っているとそれだけ発電するわけで、晴れは素直にうれしくなります。

 

現地に行ってみると、10月からの2カ月間でそれなりに草が。パネルに被さるようなものはありませんでしたが、草刈り機のテストも兼ねて、ざっと刈ってみました。

草刈りビフォー・アフター

草の名前は詳しくないのですが、複数種生えていて、それなりに伸びています。これは春になったら、グイグイ伸びますね。

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さっそく草刈りです。けっこう下手ですが、これは片手でカメラを構えているため。刃物を扱っているときは、片手で撮影なんてしてはいけません!良い子は決して真似をしないこと。


筑西2号基 草刈り(2020年12月)

 

パネルを遮るほどではありませんが草がありました。ざっと刈ったところ、こうなりました。やっぱりキレイに草がなくなると気持ちがいいものですね。

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筑西2号基のスペック

さて連系したものの、スペックなどをまとめていませんでした。

  • パネル JAソーラー JAM60S01-300/PR 300W単結晶 324枚
  • パワコン オムロン KPV-A55−J4 5.5kw 9台

機器のスペックは、木更津1号基と同様ですね。モジュール発電量は97.2kW。18円案件で、こちらも表面利回りは11%超えです。

土地のあれこれ

実は連系こそ10月ですが、土地自体は前年の2019年12月に購入を済ませていました。東京在住の土地所有者が年配の方で、土地を処分したいということで、現地の不動産屋が間に入った物件です。

 

とはいえ仲介という形ではなく、不動産屋から直接購入の形になりました。そのため仲介手数料なし。ただし、その分利益を乗せていたんでしょうけど。ただ不動産屋らしく、一刻も早く売却したいようで、「先に土地の決済だけ済ませませんか?」と連絡をもらい、「ディスカウントしてもらえるなら」と交渉して、5%ほど値引きしてもらいました。

 

太陽光発電の場合、連系が終わるまで、どんな罠があるか分かりません。当然、発電ができなかった場合、同条件で買い戻すという一筆を契約書に入れた上で、売買契約を結び、購入しました。キャッシュアウトだけ10カ月ほど先行してしまった形ですが、ディスカウントもあったので良しとしています。

 

この土地、それなりの街道沿いにあって、南半分は山林、北半分は宅地という珍しい地目。そのため農転の必要もなく、経産省と東電の調整だけで工事となりました。街道脇にトランスがあり引き込みも容易かな?と思っていたら、「敷地内に電柱の設置が必要です」という話で、電力負担金はほかと変わりませんでしたが、土地の一部を東電に貸し出すことに。そうすると、東電が土地使用料を支払ってくれるんだそうです。3年分でわずか1万円弱ではありませんが、土地のレンタル料を受け取りました。

 

一つ誤算だったのは、宅地であるために固定資産税がそこそこ高いこと。土地に建物を新築するならディスカウントもあるのですが、フルに払うため1万7000円弱。そこそこな税金ですね。 

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草刈り装備

今回草刈りに行ってみて思ったのは、意外にパネルが汚れているな? ということ。どのくらい影響があるのか分かりませんが、鳥のフンなどはできればキレイにとってしまいたいものです。

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また、草の種類によるのでしょうが、秋に実をつけた種が、服にくっつくタイプのもので、はたいても取れず、たいへんなことになりました。ナイロンかケバのない綿などの作業着(できればツナギ)が必須ですね。また長靴も必要です。

 

別の発電所で、脇に立っていた木の枝が伸びてきていて、パネルに掛かっているのも見つけたので、ノコギリも用意したいところ。視察兼草刈りメンテの際には、掃除含めていろいろとやることがありそうです。

 

今回は、下野(予定地視察)、筑西(草刈り)、白子(工事視察)、いすみ(視察)、木更津(視察)と5箇所を巡りましたが、朝8時に東京を出て、帰着は19時過ぎ。各所で草刈りをしていたら、とても1日では回りきれません。こりゃ、朝は5時くらいに出ないといけないなと思った次第です。

 

ちなみに県外への出張なので、当然出張手当を会社の経費として用意する予定です。

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3号いすみ太陽光発電所が連系 スピード稼働 

12月21日に、3号基となる千葉県いすみ市の太陽光発電所が連系しました。現地に行って状況を見てきたので、これまでの状況をまとめておきます。

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代替え案件のいすみ 

実はこのいすみ、EPC業者の代替え案件でした。もともと市原の物件を購入予定だったのですが、いざ工事……という段になって、農転許可が降りないということになり、きゅうきょ業者が用意してくれたのが、こちらです。

 

もともと別の人が購入予定だったのが、融資が降りずにながれ、ぼくに回ってきたというものです。土地の売主は、度重なる購入者の変更に苛立っているようで、土地決済の現場はちょっと殺伐とした状況でした。

 

これまでとちょっと違ったのは、間に不動産業者が入っていること。そのあたりの顛末は下記に書きました。このときは「2基目」と書きましたが、結局、筑西の物件のほうが先に連系し、いすみは3基目になりました。

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でも7月に話が決まり、12月に連系ですから5カ月のスピード稼働。ほかもこのくらいのペースならばいいのですが。

 

ちなみに、ほぼ同じアングルから当時撮ったのがこちらの写真。草刈りと簡単な造成を行って、パネルが敷設されるとこう変わるわけです。

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スペック

こちらのいすみ発電所の簡単なスペックは次の通りです。

  • パネル JAソーラー JAM60S09-325/PR(325W) 304枚
  • パワコン オムロン KPV-A55−J4 5.5kw 9台

1号機の木更津発電所のパネルは「 JAM60S01-300/PR 300W単結晶 324枚」(97.2kW)でしたので、1枚あたりのワット数が上がり、枚数は20枚減っていますが、モジュール発電量は98.8kWと増加しています。パワコンは同じですね。

 

18円案件で、一応、表面利回りは11%超えになります。

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今回は、1号基の反省を生かして、コンセントを最初から設置してもらい、従量電灯A契約を申し込んでいます。が、プラン変更には半年くらいかかるそうで、なんというか牛歩戦術の東京電力め!という感じです。 

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日当たり

南側は開けており、障害物もありません。西側に隣地の木があり、西日の状況がちょっと気にはなりますが、間にはそこそこ隙間もあります。土地は544.8坪あり、相当に敷地には余裕がある状況です。

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少し気になるのは水はけでしょうか。農道よりも1メートルほど下がった場所に位置しており、大雨が降ったら水が貯まる可能性大です。地盤もしっかりしているというほどではないですね。まぁ宅地ではないですし、パワコンが浸水することはまずないでしょう。

 

ちょっと考えているのは草刈り対策です。工事直後はきれいなものですが、これが春になるとおそらく草ぼうぼう。いまのうちに何か考えたいものですが、さて。ちょっと試してみたいのは、クローバーの種まきですが、どれくらい撒けばいいんだろう?

 

こちら、実績が出るのは2021年の1月のタイミング。日当たりは悪くないと思うので、期待していますが、まぁまだわからないです。

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2020年11月の太陽光発電実績 やった上振れだ!

発電所の数が増えてきて、12月1月とさらに何基か連系見込みなので、そろそろ実績レポートを独立させることにしました。太陽光発電については、他の投資と比較できるよう、基本的にはIRRで評価していて、期待リターンとして6%以上を目指しています。

1号基 木更津発電所 シム比93%

のっけから計画値を下回ったスタートとなった木更津発電所は、11月も5764kWhと計画値を下回り、93.6%の実績となりました。もっとも稼働してからの平均は90.5%ですので、11月は相対的には少し良い月だったかと思います。

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とはいえ、11月が終わり、1年で最も発電量が少ない月を乗り切りました。ローンの返済は毎月ほぼ均等なので、ここからはわずかにCFが増加していくことになります。稼働から1年のCFの月次推移は次のようになります。

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12月、1月、2月の発電量を予測すると、多くても9月並。9月はわずかに赤字でしたので、このまま3カ月は赤字が続くことになりそうです。現時点では単純CF合計はわずかにプラスですが、おそらく年間ではトントンかマイナスになりそうです。実際には、そこにパワコン電気代(月間2000円程度)と草刈り費用、固定資産税も乗るのでけっこうなマイナスですね。

 

この平均計画比が継続するとして、売り上げを修正したのちのキャッシュフロー(CF)推移が次のグラフです。返済額も少しずつ減りますが、太陽光パネルも劣化していくので*1、売り上げも減少します。10年目にはけっこうなCFマイナスの予想です。

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ただし、10年目でローン返済が完了するので、11年目からは売り上げがそのままCFになります。ボーナスタイム10年間ですね。とはいえ、IRR的にはかなり厳しく、ちょっと利率のいい定期預金かなという感じになってしまいました。

 

ただし、このCF試算には消費税の還付金は入れておらず、それを入れると当初から6年くらいはCF累計はプラスだったりはします。

2号基 筑西発電所 上振れ

10月半ばに連系した筑西発電所は、打って変わって好調です。11月は8,023kWhを発電し、見事シミュレーションから上振れしました。シミュレーションは7483kWhだったので、107.2%と7%以上の上振れです。ちなみに木更津も筑西もパネルは合計97.2kWなので、この違いは見事に日当たりの差になります。

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筑西2号基は15年ローンなので、月々の返済金額も小さくなります。シミュレーション値をベースにした20年間のCF予想は次の通りです。14年目に大きく凹んでいるのは、パワコンの交換費用を見込んでいるからです*2

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こちらのIRRは試算上9.76%。太陽光案件自体の表面利回りは11%を超えている案件ですが、諸々の費用を入れ込むと、ローンでレバレッジをかけてもIRRはこの程度になるということです。20年でFITが切れて、無価値になるという前提で計算するとこうなります。

フリーキャッシュフロー推移

1号、2号発電所を合計したフリーキャッシュフローの推移は次のようになります。3号基以降が稼働していけば、CF的にはなかなかいい感じになります。

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とはいえ、初期投資金額の回収には筑西で約6年、木更津は16年かかりますので、足の長い投資だとはいえます。これが株式投資とは違う、事業投資の難しさであり面白さですね。

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*1:劣化率99.3%毎年

*2:こちらも消費税還付は入れ込んでいません。

第2号筑西太陽光発電所連系完了 「購入実績お知らせサービス」登録

第一号発電所の連系が3月3日に完了、工事済みだった第二号発電所も10月15日にやっと連系が終わりました。連系から一ヶ月経ってしまいましたが、その後の状況をまとめておきます。

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 購入実績お知らせサービスへの登録

連系が完了すると、次は購入実績お知らせサービスへの登録です。東電からメールが送られてくるので、「受電地点特定番号」を入力すると、登録されます。その後、ここで発電量や売電額を1カ月単位で確認することができます。 

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下記のような画面でユーザー登録して、発電所を登録していきます。

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ユーザーと発電所所有者は別でOK

この「購入実績お知らせサービス」は、ログインするのに「ユーザー情報」の登録が必要です。そして発電所ごとに「発電者情報」が表示されます。何がいいたいのかというと、1つのユーザーの元に、複数の発電所を登録できるということです。これは、別法人であっても大丈夫です。

 

ぼくの場合、1号木更津発電所と2号筑西発電所は所有している法人が異なります。でも、いずれもお同じユーザーのもと、まとめて確認できるということです。早まって新規ユーザー登録をしないでよかった。

第2号発電所の状況は悪くない

第1号発電所は、どうもシミュレーションを下回る発電しかしていなくて、なんだかなぁなのですが、第2号筑西発電所はまぁまぁ期待できそうです。

 

現在のところ、10月15日の連系から11月1日までの18日間の売電期間(期間58%)で、予測に対する発電量は56.6%。ほぼシミュレーション通りの発電量です。一方の1号木更津発電所は、計画値の83%にとどまりました。

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太陽光発電は当然天候の影響を大きく受けますので、天気が微妙だった10月はそれなりに発電量が落ちます。木更津の状況がまさにそうですね。そんな中でもほぼ計画値に近い発電を行ってくれたということで、第2号発電所は期待できるということです。

ポピュラーな構成

ちなみに第2号発電所は、土地は購入、電力負担金は72万円というそこそこポピュラーな物件です。ローンは公庫を使わず、まずは一般的な信販(ジャックス)を利用しました。15年ローンで、金利は固定2.15%となっています。

 

計画どおりに推移すれば、初年度から50万円程度のキャッシュフローをもたらしてくれ、初期投資に対するIRRは9.8%の見込みです。もっとも、これはいずれも税抜で計算したものなので、今後、免税事業者に戻った際には益税が期待できます*1。また、消費税還付もあります。想定通りに発電してくれれば、まぁ悪くはない投資になるかなという感じです。

 

また、今回は最初からコンセントを付けて、従量電灯A契約を東電に申請済み。というか、なぜ最初から従量電灯契約にできないのかは理解に苦しみます。EPC業者によると、東電の処理に半年くらいかかるとか。おかしいですよね?

 

まだ建設後の現地を見ていないので、近いうちに行ってみようと思っています。

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*1:インボイス制度でなしになるかもしれません。。。

ついに消費税還付がきた 太陽光設置から6ヶ月後

今日はちょっとめでたい日です。太陽光発電所1号基の設置から6ヶ月、決算の締めからも6ヶ月、ついに税務署から消費税還付が来ました。

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これまでの流れ

ここまでの流れをざっと振り返ってみましょう。

約2年かけて、やっと売り上げがたち、返済をスタートすることができました。かなりの部分をEPC事業者と税理士にやってもらってはいるのですが、やはり自分で動かなくてはいけない部分も多々あります。株式投資とは違い、事業という感じですね。

 

3月末に決算で、5月に確定申告し、その決算書類には、「もらった消費税より払った消費税のほうが多いから、差額を返してね」と書いてあります*1。それでも、そこから実際に還付がされるまで4ヶ月もかかりました。その間、本当に設備を購入したのか、改めて領収書を見せろ、とかいうやり取りが税務署とはありました。ともあれ、還付金が振り込まれてほっとしています。

キャッシュフローがかなり改善

この物件のキャッシュフローの状況を概観してみましょう。

  • 電力負担金  約60万円
  • 草刈り前払い 約100万円
  • 土地代    約120万円
  • 司法書士など 約25万円
  • 税金     約3万円

合計すると、300万円ほどの初期コストがかかっています。今回の消費税還付によって、そのうち約140万円を取り戻すことができました。まだ差額が160万円あり、事業単体で見るとキャッシュフローはマイナスの状態です。

 

ちなみにこの物件は、返済が公庫10年であり、毎月の返済額はほぼ収入とイコールです。つまり、年間で見てもキャシュフローはわずかしかプラスになりません。実際に収入が入ってくるのは、返済が終わった10年後からということです。売電実績も残念ながらシミュレーションを数パーセント下回っており、月次で見るとキャッシュフローマイナスとまではいきませんが、儲かる感じでもありませんね。

 

11年めから20年目については、返済も完了しており設備の償却も進み資産税も少ないため、けっこうな利益が見込まれます。キャッシュで見た投資額は実質160万円なので、160万円を投資して、11年めから20年目の売電収益をまるまる受け取るという感じになります。リターンが生まれるのがかなり先なので、残念ながら利回りとしてはそれほどよくありません。

消費税還付は8%? 10%?

さて今回の消費税還付は、購入設備の金額の8%分です*2。消費税は19年10月に、8%から10%にアップしているのになぜか。

 

消費税には「請負契約の特例の経過措置」というものがあって、太陽光のような請負工事については、19年3月31日までに契約していれば引き渡しが増税後であっても、消費税が8%になります。

消 費 税 率 等 に 関 す る 経 過 措 置 に つ い て

そんなわけで、今回は払った消費税も8%、還付も8%となったわけです。

次の課題はさっさと全部建設すること

この第1法人では、全4ヶ所の発電所を運営する計画です。このそれぞれで消費税還付をもらおうとしています。ただし問題は、消費税支払い事業者でないと還付を受けられないことです。

 

当初目指した方向性は、年間の売上高を1000万円以内に抑えることでした。1000万円以下にすることで、免税事業者となることができ、売り上げに対する消費税10%を支払う必要がなくなるからです。

  • 消費税支払い事業者 消費税還付を受けられるが、消費税を払う
  • 免税事業者 消費税還付なし、消費税支払い必要なし

すべての消費税還付を受け取ったらさっさと免税事業者に変えるつもりだったのですが、下記に書いたように、最後の建設から3年経たないと、免税事業者にもなれないし、簡易課税も選択できません。

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ちなみに簡易課税とは、売上高5000万円以下の中小企業向けに、売り上げの一部を仕入れ額としてみなせる制度です。太陽光の場合、70%の第三種事業が適用になるようです。

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売り上げ1000万円として、受け取り消費税は10%の100万円。一方でコストの支払いはまぁ100万円くらいなわけですが、税務上は1000万円の70%にあたる700万円の支払いがあったとみなして消費税を計算できるという、素晴らしい制度です。

 

免税事業者になるために喪が明ける期間を待っていたら、電子インボイスの必須化とかされてしまい、免税事業が成り立たなくなるリスクもあります。なかなか難しいものです。ともあれ、今回は無事に消費税還付がきて何より。このキャッシュは、すぐ控えている2基目の発電所の支払い費用に充てたいと思っています。

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*1:世間では、消費税還付に対して別途費用と請求するとか、成功報酬だとかいう税理士がいるようですが、ぼくのお願いしている先生は通常業務内です。契約時にちゃんと確認しましたけど。

*2:実際の還付額は、設備以外の事業経費に対する消費税の分も入っているので、139万円がまるまる設備からの還付ではありません。

7月発電実績@木更津 雨ばっかりの一ヶ月でした

木更津で稼働中の太陽光発電所1号基。7月は本当に雨ばかりで、太陽光発電家としては厳しい一ヶ月でした。どんな状況だったか確認です。

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予測のなんと73%

雨によって日射量がかなり減るとは想定していましたが、発電実績は想定の73%となりました。3-7月の各月でみても、7158kWhと絶対発電量が最も小さい一ヶ月でした。

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3-7月の発電量全体で見ても、想定の89.7%と大きくミスしています。

日照時間はわずか59時間

これはよほど太陽が出ていなかったんだろうな……と思い、気象庁データを見ると、なんと7月の木更津日照時間はわずか59時間。だいたい日の出から日の入りまでが14時間半程度ですから、少なさが分かります。

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やはり日照時間の少なかった19年と比べても3割くらい下回っています。最も多く発電した4月の、たった3割の日照時間です。それでも発電量が7割減とはなっていないのは、日射量がそれなりにあったためなのか、過積載によってピークがカットされている影響か。ともあれ、少ないということは分かります。

月次のCFがついに赤字に

これだけ発電量が減るとさすがに売電収入も少なく、7月分は売電収入でローンの返済を賄うことができませんでした。粗利でわずかにマイナスです。まぁ仕方ない。

 

ちなみに、公庫の10年返済なので、一般的な15年返済に比べてかなり月次の返済額は厳しい状況にはなっています。実際には、ローン返済以外に、固定資産税や草刈り費用、パワコン電気代などもあるのでさらにマイナスにはなりますが、3-7月では十分にプラスのCFになっています。

8月の発電に期待

8月に入って梅雨があけ、毎日ものすごい猛暑です。暑いことは太陽光発電にはネガティブだそうなのですが、これだけ毎日が晴れていれば、きっとガンガン発電してくれることでしょう。

 

まもなく2号基の工事も完了します。暑い夏は発電の夏。こうした実際のブツが稼働して稼いでくれるという状況は、株式のようなペーパーアセットでは味わえない醍醐味ですね。早くガンガン発電所が稼働しないかな、と楽しみにしています。

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木更津太陽光発電所 1号基の草刈り状況

記念すべき太陽光発電所第1号基の木更津発電所ですが、3月の連携から5カ月、さすがにだいぶ草が生えてきました。こちらの草刈りの報告を受けましたので、状況を記録しておきます。

 数ヶ月でけっこう草が伸びる

工事の前は当然整地されて草も枯れている状況の土地でしたが、春になり、これだけ雨が降ると当然草が生えてきます。下記が購入時の土地の状況。草刈りされていて、きれいな感じです。

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その後、2月末に工事が完了したときの状況がこちらです。草はまったくないですね。

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5月に入ったら草が伸びる!

ところが5月に入って現地に行ってみたところ、この通り。場所にもよるのですが、奥の場所ではパネルと同じくらいの高さまで草が伸びており、一部はパネルの継ぎ目から草が上に伸びていました。

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ギリギリ、パネルが隠れるほどではないので発電の妨げになるほどではない感じでしたが、こうやってパネルの近くに障害物があると、「ホットスポット」という現象が発生するそうです。

ホットスポットは太陽光パネルの一部分が落ち葉や鳥のフンなどの付着物の影により、長期間発電できない状況が続くことで発熱してしまう現象のことです。

セルの中を流れている電気が何らかの原因で流れにくくなると、抵抗が大きくなって電気が流れにくくなります。流れにくくなった電気は電流を熱に変換して放射し、それがホットスポットを生むことになるのです。
ホットスポットにより熱を帯びたセルはやがて焼けてしまい、モジュールが正常に動かなくなってしまうこともあります。

太陽光発電における「ホットスポット」とは? – エコめがねエネルギーBLOG

これが果たしてどのくらいの頻度で発生するものなのか分からないのですが、陰になっているせいで発電できないならまだしも、それが原因でモジュールが溶けてしまってはたいへんです。太陽光パネルも放ったらかしにはできないものなのですね。

草刈り外注と報告

というわけで、定期的な草刈りは必須なわけですが、こちらの土地は実は条件付きでして、価格が比較的リーゾナブルな代わりに、20年間の草刈り契約を売り主と結ぶというい特殊なものでした。年4回の草刈りが入っています。

 

7月末にその草刈りが実施され、報告書が届きました。下記は、報告書に添付されている写真から2点ほど。

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うん。それなりにいい感じに草は刈られていますね。草刈りというのはけっこう大変で、自分でやってもいいのですが、現地までの交通費がそこそこかかるのと、発電所の場所がそれなりに散らばっているので、まとめてやろうとしても、午前午後にそれぞれ1件という感じになりそうです。

 

この木更津に関しては草刈りを外注しつつ、ほかの物件については自分でなんとかしなくてはなりません。選択肢としては、自分で刈るか、シルバー人材センターに外注するか。シルバー人材センターでも定番の仕事のようですが、畑とは違い、ケーブルなどを傷つけられてしまうとたいへんだということもあります。

 

様子を見ながら、自分でもいろいろとやってみようかと思っています。

 

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太陽光、2基目千葉いすみ市の土地決済完了

3月に連携した木更津1号基に続き、いすみ市の太陽光2号基が進捗しています。本日、無事に土地の決済を済ませてきました。

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日当たりは良好。土地の造成に難

このいすみ市の案件、畑の真ん中に位置していて、南側は道路。平坦で、少し下がっていて水はけが気になることを除けば、まぁまぁいい土地です。すぐ横に電柱とトランスも来ていて、電力負担金もそれほど高くなさそうです。

 

ただし問題が1つあって、写真のように木があり、造成が必要です。ただいまこちらの見積もりを取っているところです。一応、造成費用を入れてシミュレーションはしているので、まぁ大丈夫でしょう。

仲介手数料と行政書士費用

これまで地主との直取引しかしていなかったのですが、今回は間に不動産が入ります。土地の売買においては、仲介手数料の計算は、次のような式になっています。

200万円以下の部分 5%

200万超−400万円 4%

400万円超 3% 

つまり200万ちょうどだと10万+消費税、 400万ちょうどだと18万+税、400万円超の場合、簡易式を使い下記の計算になります。 500万円の土地なら、21万円+消費税もかかるわけです。

(売買価格 × 3%)+6万円 

建物なら瑕疵担保責任なども生じるため、仲介業者の責任なりの費用だとも思うのですが、土地を買う場合、どうもちょっとお高い感じもします。

 

土地の決済の際には、買い手、売り手、不動産屋に加え、司法書士が入ります。土地の所有権移転の手続きを行うわけですね。そして、この司法書士の手数料はピンキリです。今回の内訳は次の通りでした。

  • 所有権移転 2万5500円+印紙1000円
  • 登記原因証明情報 7000円
  • 登記事項証明書 1100円+印紙1200円
  • 送料 1040円

締めて3万6840円。ここに消費税がかかります。

 

ちなみに別の土地の場合、1つは6万77012円、もう1つは4万6215円でした。司法書士によって実に倍くらい値段が違います。だいたいの相場はあるようですが、薄利多売の司法書士もいれば、値引きはしないよ、という人もいるようです。

今回の支払いは振り込みで

だいたいにおいて不動産業界は古いままの世界です。特に太陽光のような地方部の土地の場合、関わる人もかなり年配の人が多く、やり方は旧態依然としています。ちょっとしたことで電話、書類のやり取りはFAX、メールは使えなくはないが厳しい。そんな感じです。

 

しかも、太陽光用の土地の場合、高くても数百万円なので、この決済方法も現金が主体です。前回、現金でやり取りしてまいったので、今回は事前に「振り込みにします」と伝えて振り込みで処理しました。

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振り込みの場合の流れはこんな感じでした。

  1. 現地にて身分証で身元確認
  2. 土地権利書の確認
  3. ネットバンキングで振り込み実行
  4. 10〜20分後、先方が着金を確認
  5. 領収書をもらい、司法書士に登記移転を依頼して終わり

型が決まっているような決まっていないような。土地決済は今回で3度めですが、毎回やり方が違う感じです。しかも、不動産屋も司法書士もすべて売り主の知り合いで、場所も現地近く。とてもアウェイな感じが、いつも嫌ですね。

 

このあと、不動産取得税を支払うことになりますし、年明けには固定資産税も払わなければいけません。ただ今回売り主が顔が効くのか、地目がなんと「原野」となりました。宅地近辺なのでどうなるか分かりませんが、固定資産税はけっこう少なくならないか、期待しています。

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このまま順調に進めば、2号基の連携は8月から9月の見込み。楽しみです。こちらの物件は、公庫ではなく地銀、信金などを当たって借り換えにもトライしたいと思っています。 

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6月発電実績@木更津 日照時間や日射量をチェックする

木更津に太陽光発電所1号基が稼働しています。まだ稼働直後ですが、4ヶ月目の発電状況はどうだったか、チェックしてみます。

予測の97.8%

6月一ヶ月間の発電量実績は、業者予測の97.8%でした。いまのところ予測を上回ったことがなく、その点はちょっとがっかりです。f:id:kuzyo:20200712110922j:plain

FIT下での売電事業は、発電量の固定価格全量買取なので、発電量がそのまま売上になります。稼働した3月からの合計で見ると、売上は想定の94.1%となっており、約6%のミスです。

過去の日照量

なぜ想定を下回っているのか。最初に日照時間の実績を見てみます。気象庁は過去の気象データの実績値を公開しており、地域別に、降水量、気温、風向き・風速、日照時間、雪のデータを見ることができます。下記が千葉・木更津のデータです。

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18年、19年、20年の3カ年について、プロットしてみます。5月、7月、9月、2月は大きなブレがあることが分かります。また、日照時間と発電量が連動するわけでもないことが分かります。太陽光の強さは日射量と呼ばれ、必ずしも時間だけで決まるものではないからでしょう。

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さて、日照時間はなぜこんなにブレるのか。一つの可能性として、降水量の変化が影響しているのではないかと思い、こちらもプロットしてみました。左軸は月間日照時間、右軸は降水量ですが、作図の都合上、マイナスを付けています。-400は400mmの降水があったという意味です。

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なるほど、見事に降水量が多いと日照時間が減り、降水量が少ないと日照時間が増えます。相関係数は-0.49。雨さえ降らなければ日照時間は比較的伸びる感じです。

何が発電に影響するか

何が発電量に影響するのか、ちょっと調べてみました。まずは天候が当たるようです。

  • 晴れの日:100%
  • 曇りの日:30%
  • 雨の日:10% 
発電量が少ない?太陽光発電量の計算式を覚えて原因を解決しよう

晴天と曇りではここまで発電量(≒日射量)が変わるんですね。

 

また、気温も影響するようです。上記のサイトによると、「気温が25度を1度超えるごとに0.5%程度の発電量が落ちる」ということです。夏の気温が高い時期のほうがたくさん発電すると思い込んでいましたが、そうでもないのですね。となると、あり得る気温として35度まで上がると、発電量が5%落ちるということになります。なるほど。

 

では、日照時間と気温と発電量をプロットしたらどうなるか見てみました。

 

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うーん。なんだか何がどう関係しているのかよく分かりません。やはり、日射量自体をチェックしたほうが良さそうですね。

気象庁の日射量データを見る

気象庁は太陽光から直接光が照射される「直接日射量」の提供もはじめています。こちら、場所こそ札幌、つくば(飯野)、福岡、石垣島、南鳥島の5ヶ所に限られますが、1時間単位、1日単位、1カ月単位で日射量をチェックできます。ここではつくばの日射量データから、2020年4月の1日単位の推移を見てみました。単位は単位は0.01MJ/m2です。

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なるほど、天候によって日射量はかなりばらつきがあるのが分かります。これを見ると、季節変動や地域の傾向がベースではありますが、晴れているのか曇りなのか雨なのかが大きく影響している感じです。

 

2017〜2020年までの4カ年について、4月の月次日射量をプロットしてみました。んー。正直、これでは何がなんだかよく分かりません。

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そこでこれをヒストグラムにしてみます。すると、月間でならしてみると、例年ある程度傾向が似ている事がわかります。つまり、500以下の日は毎年変わりますが、月間日数で見るととだいたい9日程度だということです。同じく、2500〜3000の日子もだいたい5日程度です。

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日照量や日射量を見ても発電量は変わらないが

まぁ日照量や日射量をチェックしても、これから発電所を買うのならともかく、買ってしまったものはもう調整しようがありません。ただ、どんなメカニズムになっているのかを見ることで、納得感は高まります。

 

また、ぼくの場合、千葉と北関東の大きく2ヶ所に発電所を建設する計画ですが、やはりある程度場所が違っていると、天候状態についても分散効果が働きそうだという予感もあります。

 

それにしても、太陽光発電所を持っていると、朝起きて晴天だとすごくハッピーな気持ちになりますね。今日も頑張れよ!と思います。天候とともに生きてる感じです。

 

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